じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 「接写で楽しむ雑草の花」。今回はチガヤ。岡大構内の芝地各所で繁殖している。かつては、食用、あるいは生薬などで役に立っていたようだが、公共花壇では迷惑雑草化している。


2021年5月10日(月)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「世界最速タイム:ルービックキューブ、玉入れ、四足走行」「肉の赤色と焼いた時の変化」

 昨日に続いて、5月8日(土)朝に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。

 本日は、
  1. ガッツポーズってなに?
  2. 不動産広告の「徒歩○分」ってなに基準?
  3. 世界最速タイムSHOW
  4. 焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
という4つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。

 まず、3.の「世界最速タイムSHOW」は「目指せサマーバケーション 働き方改革のコーナー」の一環として放送され、ルービックキューブ、玉入れ、(人間の)四足走行のそれぞれの世界最速タイムが動画で紹介された。
  • ルービックキューブの世界最速タイムは、トウ・イユシン(Yusheng Du、トウはてへんに土、イユシンは宇生)さんの3秒47であった。こちらには、各種競技の最速記録一覧がある。ちなみに、完全に揃った状態のキューブに回転操作を施してできる組み合わせの総数は 4,325京2,003兆2,744億8,985万6,000通りであり、こちらに手数の上限、下限についての研究の歴史が記されている。
  • 玉入れについては、「競技玉入れ」あり、出場選手は4〜6人、使用する玉は100個(うち1個はアンカーボール)、カゴの高さ4m12cmといった公式ルールが定められているという【詳しくはこちら】。最速タイムは、DAIDAS(ダデ)というチームが樹立した6秒51であるという。6人のメンバーが1人16個ほど(合計99個)をひとまとめにして1つも落とすことなく同時にカゴに入れ、その直後にアンカーを入れるというすご技であった。この記録を破るには、おそらく、5人のメンバーが合計99個を同時に入れて、それらがカゴに入った瞬間に、もう1人のメンバーがアンカーボールを投げ入れる必要がありそう。
  • 四足走行(よんそくそうこう)は、膝を付けずに両手足すべてを地面につけて100mを走るというもので、最速タイムは伊藤健一さんが樹立した15秒71であるという。リンク先によれば、この記録は、2015年11月に樹立されたもので、その後、非公式計測では14秒88という記録もあるという。
    番組の映像を見ると、四足動物が駆け足をする時の動きに似ているように見えたが、ウィキペディアのリンク先では、
    • アカゲザル、ニホンザル、パタスモンキーの走り方をモデルにしている。
    • 四足走行のフォームは、「ギャロップ走行」を得意としている。ギャロップ走行とは、チーター、猿、馬などが全力で走る際に使用する走法であり、走行中に一時、四又全てが空中に浮いている状態になる
    と記されていた。



 最後の「焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?」については、番組では「鉄が酸化するから」と説明された。
 坂田亮一・名誉教授(麻布大学、日本食肉科学会理事長)によると、そもそも焼く前の肉が赤いのは、血の色ではなく、ミオグロビンというタンパク質の色であるという。ミオグロビンは筋肉の中で酸素をため込むタンパク質であり暗赤色をしているが、食肉売り場の肉が赤いのは、空気中の酸素とミオグロビンの鉄分が反応して赤くなっているためである。この赤くなった肉を焼くと、ミオグロビンの中の鉄がさらに酸化し、茶色へと変化していく。但し、金属が錆びる反応とは厳密には異なっている。
 ミオグロビンは、牛などのように持久力が必要な動物に多く含まれているいっぽう、空を飛ばないニワトリでは少なく、焼いても色の変化が起こりにくい(なので空を飛ぶことのあるカモの肉はミオグロビンが多いので赤い)。
 なお、ミオグロビンの話は2019年7月5日放送の「魚の赤身と白身は、なぜ色が違う?」でも取り上げられていたが、赤身魚を焼くと色が変わることについては言及されていなかった。