じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 新型コロナ感染防止のため、半田山植物園の入口では手指の消毒と検温が義務づけられている。このうち検温のほうは、右腕をかざして測定する装置が設置されていたが、少し前から、窓口スタッフがわざわざ出てきて、おでこで検温する方式に変わった。寒い中、スタッフの方々はご苦労なことである。
 この検温だが、私の場合、右腕をかざして測定する装置では体温が低すぎて(35.6℃前後)検知しないことがあった。スタッフの方によるおでこの検温でも低い値が出ており、12月14日にはなんと34.8℃という値が出た。いくら低温の傾向があるとはいえ、これでは死にかけている状態ではないか。ひょっとして私は幽霊か?

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2020年12月14日(月)



【小さな話題】

今年の漢字

 各種報道によると、今年の漢字には「密」が選ばれたという。詳細情報によると、応募総数208,025票のうち、「密」が28401票で一位、以下、禍、病、新、変、家、滅、菌、鬼、疫、粛、染、耐、感、命、離、災、苦、休、悲という順であったという。
 今年の漢字については12月8日の日記で、本命が「疫」、対抗が「禍」、大穴が「密」、「粛」と予測したところであるが、これら4文字はいずれもTop20にランクインしていたものの、私の予想では大穴としていた「密」が選ばれたようだ。
 「疫」や「禍」は新型コロナのネガティブなイメージしかないのに対して「密」には
  • 大切な人との関係が「密」接になり、人とのつながりの大切さを再認識する機会になった。
  • 物理的距離があるなかでも「密」に人との関わりを持つことができる、と感じた人も多かった。
  • 来年こそは対面で「密」に人と関わり合えるようにとの願いも込められた。
  • 政治では、日本学術会議の一部会員の任命拒否が内「密」に行われたことで問題に。
  • 芸能人の「密」会報道や薬物報道など、「ひそかに」という秘「密」の意味で使われることもあった。
というように、ポジティブなイメージのほか、新型コロナ以外の世相も反映しており、確かに、私の推した「疫」や「禍」よりは妥当なところかもしれない。




又吉直樹のヘウレーカ!「今日から変わる!? 道路の見方」

 録画がたまっていた又吉直樹のヘウレーカ!を久しぶりに視聴した。今回は、だいぶ前の9月23日放送の話題。

 高橋先生は、2019年12月18日初回放送の「オススメ!京都の新名所は鴨川の“橋”!?」に続いて2回目のご登場であり、前回同様、土木工学の「用強美(人間が使えて役に立つ、災害などに対して十分な強さを持つ、形が人間にとって美しい)」が熱く語られた。

 番組の初めのところでは、日本橋の上に架かる首都高が、橋の真上の部分だけ空が開けているように作られているという話題が取り上げられた。これは公式には、首都高の高さが抑えられて道路元標に当たるようになったため、高速道路の上・下線を左右に分離し、道路元標をはさみ込む形に設計変更されたという記録が残っているという(『首都高速道路公団二十年史』)。このあたりに技術者の思いが込められているという話。

 このほか雑学的情報として、日本の道路(国道、都道府県道、市町村道、高速道路)の総延長は地球の(4万km)の32周分にあたる(約128万km)という話があった。列島縦断 鉄道乗りつくしの旅というのは聞いたことがあるが、128万kmの道路をすべて踏破したという話はさすがに聞かない。仮に毎日20kmずつ歩いたとすると、128万kmを踏破するには64000日、つまり175年もかかってしまうので到底不可能。但し、175人の人が分担して踏破すれば1年で達成されるが、そういうチャレンジがあったのかどうかは不明である。

 番組の終わりのところでは、高橋先生から「私の土木愛、ちょっと熱すぎますか。又吉さん、ちょっと引き気味ですか?」という興味深い質問があった。確かに、この番組では、又吉さんは受講生になってしまっていて、高橋先生の講義を一方的に拝聴したり質問に答えたりするばかりで、又吉さん独自の疑問や発想が語られにくいというところがあった。

 余談だが、「土木工学」は英語ではCivil engineering、ロシア語では「Гражданское строительство」と呼ばれているようである。つまり英語やロシア語には「市民の」というニュアンスがあるが、日本語の「土木」は「土砂・コンクリート・木材・鉄材・石材」というように材料を意味する言葉であり、市民という観点が含まれていない。いっそのこと「民生工学」とでも改称すれば、その重要さがより伝わりやすくなるようにも思われる。