じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 8月8日にミンミンゼミの動画を公開して以来、YouTubeへの動画登録を増やしているが、ようやく馴れてきたところで、Windows10のビデオエディターを使ってBGMを追加する加工操作に挑戦してみた。
 ところが、実際にBGMをつけようとしたところ、画像左側のように、利用可能なBGMが「ハッピービート」という1曲しか表示されなかった。ネットでいろいろ検索したところこちらにそっくりの質問があった。回答内容に基づいて、いったん、フォトを修復、リセットしてみたが改善されず。フォトを一旦アンインストールすることを試みたが、ボタンがクリックできず(ボタン色が薄くなっていて操作不能)、またアドオンの項目には何も表示されていなかった。その後、無理やりストアから再インストールなどを試みたがうまく行かなかった。ところが、いろいろいじっているうちに、アドオンのインストール画面が現れ、これをクリックすると、「Photos.DLC.Main」と「Photos.DLC.MediaEngine」が新たにアドオンされ、画像右側のようにいろいろなBGM候補が選べるようになった。
 なお、当初1曲のみ表示されていた「ハッピービート」は「オナガアゲハのカップルが金柑の木の周りを飛び回る」という画像のBGMに採用しているが、全く偶然ながら、動画の内容にマッチしているように思える。

2020年8月16日(日)



【連載】新型コロナの感染の広がり方とPCR検査の問題(5)PCR検査自体は感染拡大を防げない

 昨日に続いて、

高橋泰教授が新型コロナをめぐる疑問に答える 暴露と感染の広がり方、PCR検査の問題を解説

の話題。

 リンク先5ページ目では、いよいよPCR検査のからくりについての説明がなされている。重要なポイントは、同じ人においても、PCR陽性とPCR陰性は繰り返されるということである。リンク先で挙げられていた例は、
  • ...暴露しやすい環境にある人がいたとする。そこで感染すれば、PCR陽性期間に入る。
  • その後、無症状のまま自然免疫で撃退してしまうと、ウイルスの遺伝子の残骸が消失して、PCR陰性期間に入る。
  • 次に感染したら、無理もしていたので、自然免疫で撃退できずに熱が出て一週間寝込んだ。この間はPCR陽性期間になる。
  • でも若くて基礎疾患もなかったので、獲得免疫で撃退して治り、抗体ができて、これ以降、抗体検査をすればずっと陽性になる。しばらくしたらPCRは陰性期間に入る。
  • その後、またしても感染したら、抗体ができているので発症はしないのに、PCR検査は陽性期間に入ってしまう。
というもので、少なくとも、陰性であるから安全(=「自分は感染していないし、これからも感染しない。他人に感染させる恐れもない」)とは言えない。より正確に言えば、
PCRの「陰性」が意味するところは、「検査時の前1週間程度は、新型コロナに感染していないこと」であり、2週間前に感染していた可能性や検査直後の感染可能性はまったく否定できない。企業が採用のために「PCR検査を受けてこい」といったなどという話があるが、「陰性証明」などほとんど意味がないのではないか。
ということになる。

 このことで思い出されるのが、クルーズ船乗客への対応であった。この連載を始めた2月21日頃にも書いたことがあるが、「乗客を船内に14日間監禁して陰性であれば解放」という措置をとったとしても、13日目に感染して船外に出てから発症してしまうようなケースがありうる。実際、クルーズ船の悲劇は、船内での二次感染により起こった。乗客を100人ずつグループ分けして船外の別の場所に分散隔離し、「100人全員が感染しなかった」というグループに限って隔離を解除すれば、重症者や死者の数はもっと減らせたのではないかと思う。

 PCR検査を国民全員に、かつ毎週実施したところで、感染拡大防止にどれだけの効果があるのか、私には依然として理解できないところがある。ある程度の症状が出た人に対してPCR検査をすることは、より的確な治療方針を立てたり、医療スタッフ側を感染から守るために大切なことだと思うが、ただやみくもに検査数を増やして、無症状に近い陽性者を確認したところで、とるべき対策は、三密回避、自宅療養といった程度で、そんなに変わらないのではないか。検査をするならば、むしろ抗体検査ではないかと思われるが、高橋泰教授の仮説が正しければ、今後も、大部分の人が自然免疫の範囲で新型コロナウイルスに対処していくことになり、抗体保有者がそんなにすぐに増えることは期待できない。ま、ワクチン開発が成功して過半数の人が抗体を獲得できるようになれば、感染の連鎖が断ち切られることで終息に向かう可能性はあるが。

 私自身ももうすぐ健康診断を受ける予定であるが、健康診断の目的は、癌などの重篤な病気を発見して早期に治療を行うということであって、それ以上でもそれ以下でもない【健康診断を受けたことでより健康になることはない。むしろ、レントゲン撮影で放射線を浴びたり、当日朝の絶食でストレスを受けることでいくぶん不健康になる】。健康診断の受検回数を3年に1回、毎年1回、毎年2回、毎年3回、...というように増やしたからといって、それに比例して健康が増進されることは全くない。健康増進のためには、日々のウォーキングとか、食事のバランスとか、規則的な生活、禁煙および受動喫煙防止の徹底、というように、日々の健康維持活動の努力が必要なのであって、それを怠って、「今年の健康診断では異状が見つからなかった」と安心しつつ不摂生を続けていれば、いずれは異状が見つかって手遅れということにもなりかねない。PCR検査の場合も同様であり、検査回数を増やしたりや検査範囲を広げたりすること自体は、感染拡大の現実を正確に把握するという点では重要であろうが、検査自体は感染者数の拡大防止の手段ではない。何度も述べているように、感染拡大を防止するためには、三密回避や、個々人の自然免疫力維持の努力が必要である。