じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 半田山植物園のソメイヨシノが見頃となってきたが、今年は、新型コロナウイルス対策のため夜間開園(ライトアップ)は中止。また、園内での飲食や、ブルーシート敷設による花見も禁止となった。
 例年はお花見で賑わう芝生広場も換算としていた【写真下】。


2020年3月31日(火)



【連載】#チコちゃんに叱られる! 「 なんで #三角形のサンドイッチ が多いの?」

 昨日に続いて、3月27日に放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の話題。本日は、
  1. 春一番ってなに?
  2. 魚の絵は、なんで左向きに描いちゃう?
  3. なんで三角形のサンドイッチが多いの?
 という3つの疑問のうち最後のサンドイッチの話題について考察する。

 番組では、チコちゃんらしく、「茂がパンを斜めに切ったから」と解説された。

 この茂さんというのは大林茂というパン屋さんが、クリスマスケーキを切った時に中身が見えやすくなることをヒントに三角形サンドイッチを開発。その後、「三角形」の形と、「三角形の袋」で特許をとり、サラリーマンの平均月収が2万円の時代に月30万円の売り上げを得た。

 三角形のサンドイッチが広まったきっかけは、特許が放棄され、1964年東京オリンピック会場で販売されたことによるという。茂さんの作ったサンドイッチも、オリンピック会場で1日1000個近く売れたという。

 なお、ウィキペディアにも「日本のサンドイッチ」の項目があり、上記とほぼ同様の説明があるが、クリスマスケーキではなく「後楽園球場にサンドイッチを売りに行っていた同店の主人が、「中身が見えるサンドイッチがあれば便利だな」という客の一言から考案した」と記されており、さらに精査が必要であるように思われる。また、1961年が発祥であり、5年後に特許放棄であったとすると、1964年のオリンピック会場ではまだ特許が有効であったことになり、全国(世界?)に広まったのは、東京オリンピック会場でさまざまな業者が三角サンドを販売したのがきっかけではなく、オリンピック後に特許が放棄されたことで広まったことになる。このあたりも精査が必要。

 ここからは私の考察になるが、このWeb日記でいつも指摘しているように、「なぜ○○が多いのか?」という疑問については、
  1. 本当に○○が多いのか?
  2. ○○の発祥は?
  3. なぜ、いま現在もそれが普及しているのか?
という3点から検討する必要がある。

 このうち1.については、コンビニなどで三角サンドが多く売られていることは確かである。もっとも、念のために、昨日、岡大生協のショップで確認したところ、四角いサンドも同数程度売られており、三角や四角に限らず、切り口から中身が見えるようになっていた。なので、「四角形では中身が見えないので三角になった」という説明はやや疑わしいところがある。

 2.の発祥については今回の番組で取り上げられていたが、3.については殆ど言及がなかった。いま述べたように、中身を見えやすくするという理由だけで三角形になっているというのは少々不自然である。たぶん、食べる時に、
  • まず、三角形の頂点の部分をすこし囓り、
  • 次にがぶっと口に入れ、
  • 最後に残りの頂点部分を食べる
という順序が、四角サンドより食べやすいことによるものと思われるが、定かでは無い。

 余談だが、この三角サンドで思い出すのが「『野田ともうします。』のテレビドラマである。シーズン3の第18話「あなたは一人じゃないんです」(2013年2月4日放送)で、
彼女ができなくて孤独だという山本くん。野田さん(江口のりこ)は「山本くんが食べているサンドイッチの片割れの人がいるから、寂しくない」と言う。市販のサンドイッチは四角いパンを2つに切ることによって三角になる。切られた片割れは別のパッケージに入れられる。サンドイッチを半分こしていることになるので、三角形のサンドイッチを食べる人は皆、運命のサンドイッチの人とともにあると言うのだ。
というあらすじであり、いまでもオンデマンドで視聴可能。この番組を視て以来、私は、三角サンドを購入するたびに、この片割れを食べている人はどんな人なのだろう?と想像を巡らすようになった。