じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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半田山植物園のフウセントウワタから綿毛をつけた種が飛び出していた。毎年、ケサランパサランとして写真を掲載している【2016年の写真が楽天版にあり。】


2019年11月16日(土)



【小さな話題】自虐で岡山をアピールする?

 11月16日の11時頃、NHKで

@okayama 芸人先生 特別編 IN 岡山

という番組をやっていた。はなわさんが、「はなわの“自虐は愛される!”講座」と題して先生となり、自虐ネタで岡山をアピールするための知恵を提供してくださるというような内容。ネットの情報によれば、2019年7月28日の全国放送を、岡山地域ローカルで再放送したもののようであった。

 番組ではまず、観光地などの何かをアピールする時、「○○は日本一」といった自慢話をしても「刺さらない」、それよりもいっけん自虐に見える中でもしっかりをアピールするほうが、視聴者には強くインプットされるということが指摘された。その成功例が、有名な『佐賀県』であり、また『埼玉県のうた』でもあった。具体的には、
  • 深谷レンガは東京駅のレンガにも使われているが、東京駅そっくりの深谷駅はレンガではなく、レンガに似せたタイルである
  • 【埼玉は】海がないくせにサーファー多すぎ
といった感じ。要するに、「自慢に聞こえず興味をそそられる」ことが大切。このほか、園長のさみしそうな顔や動物のしょげた姿の写真と、「日本一、心の距離が遠いサファリパーク」でアピールした姫路セントラルパークの例も紹介された【直近のリンク先では「ここは、日本一過小評価されているサファリパーク。」とあり、そこからさらに自虐っぽいコンテンツが続いている】。この「心の距離が遠い」というのは、本当は大阪から1時間程度で行かれるのに、3時間もかかる遠い場所だと思われていることに由来するものであるという。そういえば、岡山も「のぞみ」を使えば45分で新大阪まで行くことができるのだが、「心の距離」は遙かに遠いように思われる。

 このようにして、自虐の裏側にセールスポイントを忍ばせ「愛されポイント」にすること、また、自分の目で確かめたくなるようにアピールするというのがコツであるとされた。

 さて、はなわさんが一番最初に取り上げた佐賀県は、都道府県魅力度ランキングで44位になっているという。その隣の福岡県は8位、長崎県は10位であり、この上位2件に挟まれている状態にあった。じつは岡山県も似ているところがあり、隣の兵庫県が12位、広島県が17位であるのに対して34位となっている。ま、私自身、知人が岡山にやってきた時にも、これはぜひ見てほしいというほどのセールスポイントがなかなか浮かばない。

 番組では岡山独自の「自虐の裏のセールスポイント」として、
  • フルーツ王国と言いつつ、生産量が1位ではない。
  • 桃太郎像がライトアップされるが、桃が浮かび上がるように見え、桃太郎自体が見えない。
といった例が取り上げられ、番組の最後に披露された即興の「岡山県の歌〜OK岡山〜」の歌詞にも歌い込まれていた。
 もっとも、上記の「フルーツ王国」に関して言えば、桃やブドウの高級品は東京や大阪方面に出荷されてしまうため、岡山までやってきたからといって安く食べられるわけではない。また桃太郎像はかなり地味で、大黒天像のほうがよっぽどアピール度が高いようにも思われる。冬場には毎年、桃太郎像周辺を含めてイルミネーションが取り付けられているが、これまた、ひろしまドリミネーションや神戸のルミナリエには比べものにならないほど田舎っぽい。ということで、岡山の魅力度アップはまだまだ前途多難であるように思われた。

 ところで、岡山大学のセールスポイントとしてはどんなところがあるだろうか。自虐を含めて思いつくままに挙げてみると、
  • 敷地が広い【広すぎて、自転車無しでは移動困難】
  • 自然豊かで、どこかに出かけなくてもキャンパス内でお花見や紅葉見物ができる【人手不足で、芝地はブタナ生え放題】
  • 学部の数は全国トップレベルの11学部【環境理工学部と工学部の再編で学部数は10に?】
  • 新幹線「のぞみ」の停車駅から最も近くにある国立大学【といっても岡山駅西口から時計台まで36分】
  • 都心の大学のようには通学時間がかからないので8時40分から授業が開始できる【そのわりには遅刻が多い】