じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



10月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
 今年の岡大構内の紅葉情報をこちらで開始したが、休園日を除いてほぼ毎日通っている半田山植物園でも、モミジバフウが色づき始めている。

2019年10月28日(月)



【連載】#又吉直樹のヘウレーカ! 「あなたは何色に見えますか?」(2)「ランドの2色法」「虹の色」

 昨日に続いて、10月25日に放送された、

又吉直樹のヘウレーカ! 「あなたは何色に見えますか?」

の感想と考察。

 番組ではドレスの色に続いて、「ランド(Land)の2色法」の話題が取り上げられた。この現象は、ポラロイドの発明で知られるランドによって1959年に発見されたもので、代表的な事例としては、
  1. ある事物の写真の赤チャネルだけを残した画像を作成
  2. ある事物の写真の緑チャネルだけを残した画像を作成し、モノクロ画像に変える
  3. 上記1.と2.を重ね合わせる
このように処理すると、目に入ってくる色は、赤成分と白黒濃淡だけのはずであるが、実際には見えるはずのない緑や青の色、さらには黄色なども見えるようになり、総天然色も可能であるらしい【こちらにデモあり。】この現象から、色というのは頭の中で作られる不確かなものであるということが示唆される。

 番組ではこのことに関連して、他人が見ている色と、自分が見ている色が同じか違うか、というようなやり取りがあった。もっとも、「他人と同じものを見ているかどうか」という時の「同じ」というのは、「他人と同じように反応する」という意味にとどまらざるを得ない。例えば、色覚に障がいのある人を除けば、赤信号と青信号(←実際は緑色)に対する反応はみな同じである。もし人によって、赤信号が青に見えたり、青信号が赤に見えたりしていたら、色を使った交通信号は役に立たない。とはいえ、赤や青という色刺激によって引き起こされる諸々のレスポンデント反応は人それぞれによって異なる。関係フレーム理論から言えば、さらに、刺激機能の変換もまた異なってくる。

 番組では続いて、虹の色は何色か?という話題が取り上げられた。このWeb日記でもこのことは何度か取り上げたことがあり、直近では2018年8月26日に、「チコちゃんに叱られる!」の感想と発展的考察の中で考察した。番組では「ニュートンの虹の研究に由来する学校教育による」と説明されていた。私の日記のほうでは最後のところで
もっとも、アメリカでは一般的に「赤、オレンジ、黄、緑、青、紫」の6色として認識されており、日本でも高校物理で広く使われている教科書5冊のうち3冊では、プリズムによる光の分散により「赤、橙、黄、緑、青、紫」の6色の色に分かれるというように記述されているという。確かに、青と紫のあいだに藍色という独立したを見出すのは難しい。虹のようにぼんやりした色ではなおさらである。
とまとめた。

次回に続く。