じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 8月27日の朝はよく晴れ、西の空に満月(8月26日20時56分)が輝いていた。

2018年8月26日(日)



【小さな話題】虹の色はなぜ7色?

 8月17日(金)にNHK総合で放送された、

チコちゃんに叱られる! 夏休み拡大版

で、「なんで虹は7色なの?」という話題を取り上げていた。

 虹の色数についてはこのWeb日記でも何度か取り上げたことがあり【例えば2016年8月11日】、私自身は、文化の問題であり、7つに分けるのは、七曜、七福神、七並べなど、日常生活で「7」が馴染みのある分類数になっているためであると理解していた。

 番組では、「ニュートンの虹の研究に由来する学校教育による」という説が紹介されていた。ウィキペディアのリンク先には、以下のように解説されている。
当時のイギリスでは虹の基本色は赤黄緑青紫の5色と考えられていたが、ニュートンは柑橘類のオレンジの橙色と植物染料インディゴの藍色を加えて7色とした。彼は虹の色と色の間は無限に変化していることを知っていたが、それにもかかわらず、虹を7色としたのは、当時、7が神聖な数と考えられていたからである。音楽のオクターブもドレミファソラシの7音からなる。ニュートンは美しい虹も7つの基本の色からできているとしたのである。一説には、楽器のリュートのフレットと虹の光を照らし合わせて7色に区切ったとも言われている。
 もっとも、アメリカでは一般的に「赤、オレンジ、黄、緑、青、紫」の6色として認識されており、日本でも高校物理で広く使われている教科書5冊のうち3冊では、プリズムによる光の分散により「赤、橙、黄、緑、青、紫」の6色の色に分かれるというように記述されているという。確かに、青と紫のあいだに藍色という独立したを見出すのは難しい。虹のようにぼんやりした色ではなおさらである。

 番組では、色と音の数が結びつけられていたが、音の場合は、
ある音の2±n倍の周波数の音は、元の音と同種の音と認識されることが、ヒトに共通する感覚として絶対性を持っている
のに対して、光のほうは、可視光線の波長の範囲が限られており、また、色覚の神経生理学的メカニズムに依存している(それゆえ、音には無い「3原色」が存在する)。

 ということで、色と音は全く別物として扱ったほうがよさそうである。

 なお、オクターヴのオクトは「8」に由来するが、これは「七音音階で高さの異なる同じ音に辿り着く音程が8度となる」という意味であり、実際は「周波数比2:1の音の間を全音間隔5箇所と半音間隔2箇所で分割した七音音階」となっている。【音律についてはこちらや関連項目を参照。】