じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 数日前、夕方の散歩時に「妙善寺・津島南」行きというバスを見かけた。岡山には30年近く住んでおり、津島地区には熟知しているつもりであったが「津島南」というバス停があること、しかもそれが起点・終点となっていることは知らなかった。木曜日、このあたりを通過したところ、確かに「津島南」というバス停が存在し、本数は少ないがちゃんと運行しているようであった。
 ネットで検索したところこちらの記事がヒットし、今年の6月1日に新設されたバス停であることが判明した。
新設される「津島南」バス停は、既存の妙善寺バス停の西にある信号から南へ400mほど進んだ、ひまわり音楽教室付近にあります。従来はこのエリアからは南へ250mほどの津島新道バス停(国道53号線)または、北へ450mほどの妙善寺バス停(妙善寺線)を利用するのが一般的でしたが、妙善寺線の一部が区間延長するため、天満屋・イオンモール岡山方面に便利になります。
 これまで終点・起点であった妙善寺バス停には路線専用の方向転換・駐車場があるのに対して、津島南バス停近辺は片側一車線でありバスの方向転換はできない。おそらく、津高営業所から妙善寺に向かう(もしくは津高営業所に戻る)ために回送されるバスが、その途中にある津島南まで乗客を運んでいるのではないかと推測される。
 なお、このバス停表示板には禁煙のマークがつけられているが、そもそもバス待ちの際にその近辺で喫煙をすることは他のお客に受動喫煙被害を及ぼす犯罪的行為である。しかもそういう喫煙者の中には、自分を何様だと思っているのか知らないが、バス停付近に平気で吸い殻をまき散らす人間失格者が少なくない。バス会社が個別に対応するのではなく「バス停から50m以内は禁煙。新型タバコも禁止」というような罰則つきの法律で全国一律に規制する必要があるのではないかと思われる。


2019年8月22日(木)



【連載】

行動分析学用語(第3期分)についての隠居人的独り言(12)

 6月末から7月上旬にかけて表記の話題についての連載を執筆したところであるが、2019年8月21日づけで、行動分析学会のホームページにパブリックコメントの結果が公表された。
去る2019年6月28日から1か月間、HPにおいて意見公募(パブリックコメントの募集)を行ないました。その結果、今回寄せられたコメントはありませんでした(0件)。これをもって、第3期分100語を確定いたしましたので、HP上に公開することといたします。2017年から開始しました用語検討の作業も、おかげをもちまして一区切りをつけることができました。
 6月30日にも述べたように、私自身は定年退職と同時に行動分析学会を含むすべての学会を退会しており、今回のパブリックコメント募集資格に「コメントを提出できるのは、行動分析学会の会員とする。」と規定されていることから、コメントを提出する立場にはなく、このWeb日記で独り言を述べるほかはなかった。

 ま、私の独り言自体は無視してもらって構わないとしても、コメントがゼロということはいったい何を意味するのだろうか。好意的に解釈するならば、用語検討特別委員会の提案に対して何も異論が出なかったとなるが、おそらくそうではあるまい。
  1. 会員の殆どがパブリックコメント募集のことを知らなかった。
  2. 会員の殆どは、用語問題に対して無関心であった。
  3. 例えば「弱化子ではなく嫌子という用語を用いるべきだ」という意見を述べると「弱化子」派から反対勢力と見なされて弾圧される恐れがあるので発言を自粛した。
のいずれかであろうと思われる【3.は単なるジョークであり、「嫌子」派と「弱化子」派という対立があるという証拠は見当たらない。念のため】。

 とにもかくにも、用語検討特別委員会のご尽力により、用語問題はひとまず決着したようであるが、うーむ、隠居人という立場から見ても、なんともしっくりいかないところがある。

 まず、用語問題が、パブリックコメント募集と学会の特別委員会による検討というプロセスだけで議論してよいのかという問題がある。例えば「冥王星は惑星か準惑星か」、「地質年代にチバニアンを含めるべきか」という議論などもそうだが、異なる意見がある場合は、それぞれの主張をしっかりと聞き、その根拠を検証した上で結論を出すべきであろう。上に例示した「嫌子か弱化子か」の議論も、それぞれの用語支持者からしっかりと意見を聞いたり、各種文献での使用頻度の変遷を調べた上で見解を示すべきではないかと思う。

 また、7月10日7月11日の日記で指摘したように、今回の第3期分100語の中には行動分析学とは立場を異にする概念が含まれていたが、そういった用語の統一をはかるためには関連学会との協議が必要である。以前にも、認知心理学の著名な研究者から「行動分析学会はいつから『罰』ではなく『弱化』という呼称を使うようになったのか?」というような問い合わせをいただいたことがあった。確かに、心理学概論の教科書を執筆しているような方から見れば、ある分野に関連する用語が知らぬ間に改訂されてしまったとしたら驚きであろう。

 個人的には、学術用語はあまり統一を図らず、それぞれの研究者が考えるカテゴリー分けに基づいて最も有用で分かりやすく誤解が少ない呼称を用いることとし、結果的に多くの研究者が採用する呼称に収束していけばそれによいし、心理学としてもそのほうが発展すると思っているのだが、公認心理師の試験問題や、対応する教科書などではそうも言っておられないのかもしれない。隠居人があれこれ言うべきではないとは思うが...。