じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 政府の地震調査委員会は26日、2018年版の「全国地震動予測地図」を発表した。こちらのマップによると、岡山市南部はかなり確率が高く、岡大構内も大部分が、「30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率26%以上」という高確率エリアに含まれていることが分かった。やはり、ブロック塀の補強や、古い建物の耐震改修を急ぐ必要がありそう。

2018年6月27日(水)


【小さな話題】

“巨大”パフォーマンスその後

 録画済みDVDを整理していたところ、2010年4月3日に放送された、

NHK ハイビジョン特集 「“巨大”が町にやってくる〜フランス 夢工房〜」

のDVDが目にとまった。番組冒頭では、2009年に横浜で開催された「開国博Y150」での巨大蜘蛛のパフォーマンスの様子、後半では、フランス・ナントでのラ・マシンの活動ぶりや将来の構想が語られていた。

 もっとも、この、文字通りの巨大プロジェクトが2010年以降に話題になることはあまり無かったように思う。リンク先もしくは、その英語版を見ても(フランス語版もあるがフランス語は分からない)、最新の活動ぶりは殆ど記されていない。公式サイトのほうも更新されていないようだ。但し、2017年、カナダ・オタワでイベントが行われたり、活動拠点のナントにはレ マシーン ド リルという公開施設があり2017年時点のクチコミが複数あることからみて、プロジェクトの解散や赤字倒産といったハプニングはなく、それなりにパフォーマンスを継続しているようにも見える。

 DVDを再生・視聴していて疑問に思ったのは、あれだけの巨大マシンを作るために必要な材料費や人件費を誰が拠出しているのかという点であった。ラ・マシン自体は非営利団体であるし、自治体からの補助にも限界があるだろう。街角のパフォーマンスはそれなりに見物人を集めるが、入場料を払っているわけではない。ちなみに、「開国博Y150」では最終的に総入場者数716万6,300人を記録したが有料入場者数は123万9,325人であり、計画していた有料入場者数500万人には遠く及ばず、約25億円の赤字となった。最終的には約28億円の赤字となっている。と記されており、巨大蜘蛛が赤字の一因になっている可能性もある。

 巨人や巨大な動物、怪物を生きているように動かすというパフォーマンス自体はとても魅力的であるが、そうは言っても、自由に動き回れるわけではない。クレーンでつり上げたりトレーラーで動かす仕掛けは見え見えであり、短時間で飽きられてしまう恐れもある。一部のマシンは観客が乗ったり、観客自身の手で動かせる仕掛けになっているというが、仮に1回1万円といった高額の料金を取ったとしても、コストに見合う利益が得られるかどうか心許ない。

 近年ではAIによる人型ロボットや、ホンモノそっくりに動く人造恐竜なども登場しているし、3D投影技術も進歩しており、それらの新興勢力に、鉄骨の巨大マシンでどこまで太刀打ちできるかも疑問。とはいえ、機会があれば実物をぜひ見たいとは思う。