じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 2016年度の健幸ポイントの商品券が送られてきた。明細によると、
  • 歩数ポイント 800×10ヶ月=8000
  • 継続ポイント 1000
  • 健康診断受診 1000
  • 健康改善 2100
  • 前年度からの繰り越し 800
ということで12900ポイントを獲得。但し、500ポイント未満の端数は「心豊かな岡山っ子応援団」への棋譜として没収され、届けられた商品券は1万2500円分となった。なお、妻もこの企画に参加していたが、今年度は一度も基準歩数を超えることができず、1ポイントも獲得できずに終わった[]。
 月間歩数がポイント対象となったのは本年1月までであるが、私自身の日々のウォーキングは完全に習慣化しており、今月の1日あたり平均歩数(3月27日まで)は1万3479歩となっていて、ポイントが貰えなくなっても歩数が減少することは無かった。これは、当初は好子(=ポイント)出現により補完的に強化されていたウォーキングが日常生活の中に習慣化し、かつ健康維持にプラスに働いていることにより、当初の付加的随伴性から自然随伴性によって強化されるようになったためと考えられる。この変化は単一事例実験計画(ABA)の論理では説明できない。(第二ベースラインで行動が減らないと、強化の効果は検証できず、単に時間経過によって行動が変容したと解釈されてしまう。)

追記]妻はゼロポイントだと思っていたが、歩数ポイントが200、健康改善で1000ポイント、合計1200ポイントが獲得されていることが分かった。なお、私が獲得した商品券1万2500円分は即刻、妻にプレゼントした。

2017年3月27日(月)



【思ったこと】170327(月)徹底的行動主義の呼称の起源(8)

 昨日も述べたように、私が調べた限りでは、刊行された書籍の中で「徹底的」が初めて登場したのは、1983年頃であると推定される。【現在、確認作業継続中】

 じっさい、佐藤方哉先生の名著『行動理論への招待』(1976)には「徹底的行動主義」という言葉は一度も出てこない。代わりに、当時よく使われていた「新行動主義」というタイトルのもとに、ガスリー、トールマン、ハルとスキナーが比較されていた。

 その後、佐藤方哉先生は、1985年に、

 佐藤方哉(1985). 行動心理学は徹底的行動主義に徹底している. 理想, 625,124-135.

という論文を刊行されている。論文といっても、通常の学術雑誌のスタイルとは異なり、『理想』編集者H氏が執筆依頼にやってきたという想定のもとで、徹底的行動主義が紹介されている。この『理想』という雑誌は、ウィキペディアの該当項目では「1927年から発刊されている哲学・思想系の雑誌で、日本におけるこの分野の代表的な雑誌の一つとして知られている。」と記されているが、心理学の専門誌ではないため、他領域の心理学者の目に触れることは無かったと思われる。日本では、

武藤崇 (2001). 行動分析学と「質的分析」(現状の課題).立命館大学人間科学研究, 2, 33一42.

で引用されているほか、私自身の

長谷川(1993).スキナー以後の行動分析学(2):心理学の入門段階で生じる行動分析学への誤解.岡山大学文学部紀要, 19, 45-58.

でもちゃんと引用している。この時のコピーは、佐藤先生から直接送っていただいたと記憶している。

 次回に続く。