じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 11月のウォーキング総括と脳年齢チェック。
 2016年11月は、総歩数37万6280歩、1日あたり平均1万2543歩となり基準の1万2000歩を上回ったが、2016年10月の1日あたり1万3297歩よりはやや減少した。11月上旬に妻の実家のある北九州に帰省したため、車を運転した日などにくたびれていて通常の散歩が確保できなかったことによる。

※グラフはいつもの通り、毎日の歩数を少ない順に左から並べたもの。左端の落ち込みは、その月に何らかの事情で歩数が少なかった日があることを示す。右端はその月に最も多く歩いた日の歩数。グラフが12000のあたりで水平になっているほど、毎日の歩数がほぼ安定していたことを意味する。

 なお毎月の総括では今回から、脳年齢チェックの結果も集計することにした。グラフは、歩数と同様、その日の年齢を若い順に並べ直したもの。11月は30歳代が3回、40歳代が23回、50歳代が4回となった。医学的根拠がある数値ではないが、日々の脳トレで老化防止を図っていきたいと思っている。
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2016年12月1日(木)



【思ったこと】
161201(木)関係反応についての講義メモ(22)エコーイックと模倣

 昨日の日記で、佐藤(2007、5頁)の
  • 恣意的見本合わせは刺激選択準拠言語によるタクトにあたるとすれば、同一見本合わせは刺激選択準拠言語のエコーイックにあたる。
  • エコーイックは条件性弁別オペラントではなく単純弁別オペラントである。
という部分を引用させていただいた。この機会に、「エコーイック」と「模倣」について復習をしておこう。

 杉山ほか(1998、275頁〜)によれば、エコーイックは、「音声的言語刺激に対して、コダマのようにオウム返しをする言語行動」として定義されている。詳しく言えば、エコーイックは、誰かが発声したり、放送やパソコンの読み上げ、録音再生などの音声的な言語刺激に対して、形式的一致で制御される言語オペラントであり、般性好子により強化される。ここでいう形式的というのは物理的特性であり、非恣意的な関係を意味している。また、般性好子は、「そう、その通り」、「よく言えたね」というように褒め言葉などがこれに含まれる。

 いっぽう、「模倣」は「モデルの行動を弁別刺激として、トポグラフィが一致している行動」(杉山ほか,1998、199頁)としており、上記の般性好子のほか、「模倣によって生じる、モデルと自分の行動との一致感」がもたらす「模倣性好子」によっても強化される。じっさい、エコーイックの場合も、英語の発音練習で、お手本の声と自分の声が一致している時は、他者から称賛・評価されなくても、一致自体によって強化されることがある。また、エコラリアのような過剰な反響動作も、模倣性好子によって強化されていると説明されている。

 人のしゃべり言葉の真似をするオウムやインコは、形式的一致(同じような発声ができる)という点ではエコーイックの条件の定義の一部を満たしているが、人の発声に対応して同じ言葉を喋ったり、真似をする行動が強化によって増えたりという特徴についてはかなり疑わしい。

 ある犬が、他の犬の「ワン」に合わせて「ワン」と吠えたとしてもエコーイックとは言えない。発声器官の構造上、犬はそんなに多様な発声ができるわけではない。声を真似たのではなく、同じ吠え方しかできないと考えるべきである。他の犬の「ワン」は、弁別刺激ではなく、確立操作と考えるべきであろう。

 次回に続く。