じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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はせぴぃ版「東京五輪エンブレム」。以下の記事参照。

2015年09月03日(木)


【思ったこと】
150903(木)はせぴぃ版「東京五輪エンブレム」を作ってみた

  9月3日放送のNHKクローズアップ現代で、

東京五輪エンブレム“白紙撤回”の衝撃

という話題を取り上げていた。ベルギーの劇場ロゴマークと似ているとの指摘や、ネット上の写真の無断借用の問題のほか、原案採択後、国際商標に抵触するとの理由で、審査委員に十分な相談なしに作りかえられ、その過程で原案とは異なるコンセプト(←1964年五輪のイメージ)が付け加えられたことなどが指摘されていた。

 このエンブレムについては、7月24日及び8月6日の日記で取り上げたことがある。私個人としては、
  • 今ひとつインパクトに欠けるなあという第一印象であったが、こうしたデザインは、ご当地キャラと同じで、単純接触効果により親しみを増していくものと思う。開催される頃にはお馴染みになっていくことだろう。
  • もともと、円や長方形を組み合わせた図形であれば類似性が出てくるのはやむを得ないことであり、私自身は、わざわざ裁判沙汰にするような問題ではないように思う。
と述べた通りである。しかし、まさか白紙撤回という展開になるとは思ってもみなかった。

 ということで、プロのデザイナーの方々には失礼になることを承知で、私自身もエンブレムなるものをデザインしてみた。

 まず、1964年東京五輪と同様、日の丸をイメージした大きな赤い円と、その下に、日本の象徴である富士山をイメージした台形を配置した。円と台形のような基本図形の組合せはいくらでも先例があると思うが(←前方後円墳の設計者から訴えられるかも)、ここではあくまで私自身が作図ソフトで描いたもので、真似ではない。

 次に、2020年開催を意味する「2020」を富士山麓に配置した。山中湖に浮かぶ白鳥を思い浮かべてもらってもよいが、実は、この白鳥の絵だけは、吸わん吸わん完全なパクリである。図柄のこの部分だけについては、確信犯的にパクリであると明言しておく。

 「2020」のゼロの部分も禁煙マークのパクリ。但し、白鳥と合わせて、都内の公共的な場所はすべて禁煙になってほしいとの願いを込めたものである。また、どっちにしてもエンブレムを掲示する場所は禁煙になるだろうから、図柄に禁煙マークをいれておけば、これ1枚で禁煙掲示を兼ねることになり、紙代の節約になるはずだ。さらに、オリンピック終了後も、禁煙啓発ポスターとしてそのまま使い続けることができる

 今回の騒動では審査の密室性も批判されているようだ。番組の終わりのところで、為末大さんが「国民投票で選べたりすると楽しいのは楽しいが、仮にフィギュアスケーターの代表を国民投票で選んでも本当にいい選手が選べるのか?という気がする。また50年先まで耐えられるロゴや競技場を選ぶ上でも、専門家の目が必要。」と言っておられたが、エンブレム選定とは性質が異なるように思う。エンブレムは一般の人たちに愛されてこそ価値が出てくるものであり、意匠の問題さえ回避できれば、できるだけ公開の場で、多数の参加のもとに選ぶことが望ましい。

 なお、某所からの孫引きになるが田辺誠一氏のエンブレムは、なかなか優れているように思えた。

追記]こちらに「みんなが考えた五輪エンブレム」(続編もあり)が公開されていた。どれも魅力的。