じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2月25日早朝の日の出【写真上の2枚】。昨日(写真は2月24日早朝撮影)に続いて2日連続で、備前富士(芥子山)から日の出を眺めることができた。前期試験受験生の希望の光となるであろう。なお、予想通り、日の出の方位は左側(北側)山腹からに移動していた。

 写真下は前日夕方の日の入り。


2015年02月24日(火)



【思ったこと】
150224(火)タバコがやめられない理由(4)認知の歪み(2)操られる情報

 昨日取り上げた「認知の歪み」は、もっぱら、喫煙者自身に起因したものであった。認知的不協和を回避するために、自分に都合のよい情報のみを利用し、都合の悪い情報には耳を貸さない、というように自ら情報を操作しているのであった。といっても、それが能動的な行動と言えるのかどうかは定かでは無い。実際には「ニコチンモンキーに操られている」、「操られているあなたから、自由なあなたへ」【国立がんセンター】と言うべきであろう。

 いずれにせよ、これとは別に、タバコ会社などによってさまざまな情報操作が行われていることにも注意を向けなければならない。

 今回の講演では、
  1. プロダクト・プレイスメント:映画などで、登場人物が、特定のタバコ銘柄が分かるようにしながら喫煙。これと引き替えに喫煙シーンの回数に応じて報酬を受け取る。
  2. 未成年者の喫煙防止をうたったタバコ会社のCM:喫煙が大人になることの証であるような心理的動機づけになる。
  3. タバコ肯定の御用学者による誤った情報の流布
  4. 新聞(最近ではネット上)などでのなりすまし投稿。ステルスマーケティングの可能性?
などが挙げられていた。

 このうち1.の「プロダクト・プレイスメント」は、タバコ以外の宣伝でもしばしば使われているように思う。サザエさんのアニメでは東芝の電化製品が描かれていたり(←一社提供でなくなった現在は、それほどではないらしい)、韓流ドラマでスマホの新機種が使われていたり、また、ウィキペディアによると、映画『男はつらいよ』シリーズの中でも、とらやの冷蔵庫に森永マミー、雪印牛乳、ペプシ、サッポロビール、サントリービール、キリンなどが使われていたというが、実際にどこまで意図的に起用されていたのかは不明。

 講演では、喫煙シーンが「プロダクト・プレイスメント」であるかどうかは、映像の中で商品名が出ているか出ていないかで区別できるというお話があった。もっとも、日本では、銘柄が何であれ、喫煙シーンを見ることでタバコを吸いたくなるという人がいるなら、それだけでもJTの宣伝になるとは思う。

 JTに関してはこのほか、昨年11月18日の日記でも取り上げたことがあった。なお、JTは最近になって飲料製品の製造販売事業からの撤退を表明しており、今後どのような形で好イメージ形成戦略がとられるのかが注目される。

 3.に関しては、自分の信念に基づいて喫煙肯定論を唱えているだけであれば御用学者とは言えない。タバコ会社やその関連団体から頻繁に講演料を受け取っているような場合は御用学者と呼ばれても当然となるだろう。

次回に続く。