じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 2月20日の岡山は、気象庁統計によれば日照時間が8.9時間となり、2月としては、2月16日の9.2時間につぐ二番目の長さとなった。しかし、最高気温は9.1℃どまりで平年を下回っており、「光の春」となった。ちなみに、今年の2月は最低気温が氷点下となった日が2月21日朝を含めて5回となっており、また、2月中、1日の平均気温が5℃以下の日は2月20日までで13回を記録している。岡山の平年値で平均気温が5℃以下となるのは1月17日から2月6日までの期間、また平年値の最低気温は0.6℃で氷点下になる日は無い。これらのデータから見ても、今年はなかなか春がやってこないことが分かる。


2014年2月20日(木)

【思ったこと】
140220(木)コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン(7)平成23年度採択プロジェクト  成果報告(2)「衣食住」から「住、医、食・職」へ

 2月17日の続き。今回は、『「仮設コミュニティ」で創る新しい高齢社会のデザイン』についてメモ・感想を記す。なお、この報告の概要はこちらに公開されている。

 この報告で興味深かったのは、生活の基本条件である「いしょくじゅう」の「い」と「しょく」と「じゅう」を、「じゅう」を底辺、その上に「い」、その頂点に「しょく」がくるような「コミュニティの生活環境インフラの階層構造」としてとらえ、かつ、
  • しょく:食および職(社会的生活環境)
  • い:医(ケア・サポート環境)
  • じゅう:住(物的空間的生活環境)
と位置づけた点である。報告タイトルにあるように、この研究は東日本大震災で中心市街地が壊滅的な打撃を受け、遠く離れたところに分散して設営された仮設住宅を対象としている。それゆえ、元の地域にあったコミュニティはそのままの形では維持できない。例えば、自治会の役員組織については、当初は、トップダウン的にお願いするという形をとったという。

 上掲の「しょく・い・じゅう」の中で、コミュニティ活動が特に重要な役割を果たすのは、「医」の面では、一次予防や健康づくり、「職」の部分では社会的包摂や社会参加の部分である。ちなみに、上掲のピラミッドの枠組では、「住」はいわゆる箱物の整備に限られており、日常生活上で互助や保障が必要な育児、通勤、交歓などは「食・職」のほうに含められていた。このあたりはもう少し整合性を保つ必要があるようにも感じた。

 なお、こうしたコミュニティづくりでは、やはり、引きこもりの方へのアウトリーチは難しいというようなお話もあった。少し前、NHKの

●"認知症800万人"時代 "助けて"と言えない 孤立する認知症高齢者【こちらの日記参照】

でも取り上げていたが、人付き合いをあまり好まない人たちに対して、交流を無理強いすることなく、快適な個人空間を提供しつつ、適切な支援を行っていく体制づくりのあり方を検討していく必要がある。

次回に続く。