じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2月2日の岡山はたいへん暖かく、最低気温は7.4℃、最高気温は17.0℃となった。写真は、農学部販売所前と文学部中庭の菜の花。作物としての菜の花はすぐに種ができるが、ここにあるのは園芸種であるらしく、花期が長い。なお、文学部中庭にある菜の花は、農学部で育てた苗なので同一品種。


2014年2月3日(月)

【思ったこと】
140203(月)韓流「偉大な遺産」(3)このドラマについて思ったこと

 昨日の続き。このドラマは構想が斬新で感動的であったが、わかりにくい点や物足りなく感じる点もいくつかあった。
  • NK社長の夢は?
     「レインボーパーク」の開発を推進するチョン・イルト(NK建設社長、ヒョンセの実父)が何を目ざしていたのかがよく分からなかった。前半部分では、この開発構想は亡くなった息子(ヒョンセの兄にあたる)との約束を果たすためであると言っていたが、最終話では、完全に引退して、園児に慕われるおじいさんになっていた。それはそれでハッピーエンドなのだが、達成感がイマイチ欠けるように思う。

  • NK社長と故・園長との関係
     私の理解した限りでは、カン・ヨンオクは、チョン・イルトと離婚したあと、お腹のなかにいたヒョンセを出産。よって、ヒョンセは子どもの時から「父のいない子に産んでごめん」と言い聞かされ、このことが父親への憎悪をもたらしたというような設定になっていた。しかし、常識的に考えれば、チョン・イルトが離婚後のカン・ヨンオクの動静を全く知らないというのも妙であるし、息子が一人だと思っていたら(離婚後にヒョンセが産まれたことを知らなかったとしたら)栄養士のチャン・マノに写真を託すようなことはしなかったと思う。

  • 園児たちの役割
     ヒョンセと園児たちの交流にもっと焦点をあてるとよかった。最初はヒョンセを嫌っていたがいろいろな出来事を通じて慕われるようになったという変化のプロセスがもっと描かれるとよかったが、子役の負担も大きいし、子役があまりにもマセていると不自然、なかなか難しいところかとも思う。

  • 火事のシーン
     第11話のあたりで火事のシーンがあった。私自身の場合は、「私の心が聞こえる?」→「屋根部屋のプリンス」→「偉大な遺産」という順番で視聴したこともあり、陳腐な印象をぬぐいきれなかった。もっとも、ドラマの実際の制作順から言えば「偉大な遺産」が一番古いわけだから、後発の作品のほうが陳腐であると評価するべきであろう。
     韓流ドラマでは、火事シーンというのは、火の中に飛び込んで命がけで救出をするという尊い行為であり、また、救われた側にとっては命の恩人になるという象徴的な意味があるようだ。もっとも、燃えやすい木造家屋であのようなことをしたら自殺行為。煙の中では何も見えないし、やけどする以前に一酸化炭素中毒で倒れてしまう。

 なお、今回借りてきたDVDは全9巻であり、第8巻までは2話ずつが収録され、第9巻には最終話のほかに特別画像がつけられていた。特別画像の中にはNGシーンや、撮り直し場面があり、撮影の苦労がうかがえた。昨日の日記の中で、ファン・ジョンウムさんとハン・ジミンさんのソックリ度の話題を取り上げたが、単にお顔が似ているように見えるということだけでなくて、ドラマでの役柄や演じ方の類似度も大きな要因になっているように思える。とはいえ、ドラマでの演じ方は、ほぼ100%、監督の指示によるものであり、それがオーバーアクションになるか、それとも無表情すぎるかということも、監督の判断しだいで変わってくる。怒った時、不満表明、悲しそうな表情などには、人類共通のパターンのほか、それぞれの文化特有のアクションがあり、ドラマで演じる時もそういう典型に従わざるを得ないところがある。その分、役柄によるステレオタイプなアクションによって、似すぎているように見えてしまうことがあるかもしれない。