じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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決定版・岡山大学本部からの日の出。4月27日の日記に、岡山大学本部棟の屋上から昇る太陽の写真を掲載したが、眩しすぎて太陽の輪郭がぼやけていた。本日4月29日5時25分頃は、適度に薄雲がかかっていて、まん丸の太陽が出るところを捉えることができた。これをもって、決定版としたい。



2013年04月29日(月)

【思ったこと】
130429(月)将棋と囲碁の最近の話題

 4月28日(日)、NHK杯将棋トーナメント、森けい二・九段vs畠山鎮・七段戦を観た。ウィキペディアに記されている通り、森けい二・九段は1946年4月6日のお生まれで現在67歳。内藤國雄・九段(1939年11月15日生まれ)や加藤一二三・九段(1940年1月1日生まれ)とともに、私(1952年生まれ)より年長でいまなお現役(順位戦では、森けい二・九段と内藤國雄・九段がC級2組、加藤一二三・九段はC級1組で活躍されている、数少ない棋士のお一人である。解説の福崎文吾・九段も言っておられたが、このNHK杯で予選で3連勝して本戦に出場するというのは大変なことである。その森けい二・九段が、2年前にはベスト4にも勝ち残った実績のある畠山鎮・七段に快勝した。

 年功序列とは異なり、プロの将棋の世界では、負ければ容赦なく降級、最後はフリークラスに陥落し、「フリークラス編入後10年以内、または満60歳の誕生日を迎えた年度が終了するまでに順位戦に復帰できなければ、引退」に追い込まれるという。そんななか、67歳棋士の勝利は、昨年還暦を迎えた私自身にとっても大きな励みになる出来事であった。森・九段の次回の対戦相手はA級5位、屋敷・九段となっている。「終盤の魔術師」と「忍者流」の対戦が楽しみだ。

 ところで、将棋というと、4月20日、「電王戦第五局で三浦八段敗北 - プロ棋士1勝3敗1分でコンピュータに負け越す」というニュースが大きな話題となった。これに関しては、一部の人たちから「将棋ってコンピュータに負ける程度のゲームだったのですね」といった感想も出ているようだが、私は決してそうは思わない。その論法で行けば、
  • 大相撲の力士って、トラクターに負ける程度の力だったんですね
  • プロ野球の投手って、バッティングマシーンに負ける程度の急速だったんですね
  • マラソンの選手って、自転車に負ける程度のスピートだったんですね(←実際は、マラソン選手のあとから自転車で追っかけるのは、時速20km以上で走り続けなければならず決して容易ではない)
も成り立つはずだ。しかし、そんな比較をしても意味はない。但し、しいて言えば、将棋のある局面での新手開発にはコンピュータは大きな威力を発揮するかもしれない。そうなると、人間の創造力の一部はコンピュータに取って代わられる可能性はある。とはいえ、実際の棋戦でのメンタルな駆け引き、「理論的な最善手ではなく、相手の心を読んだ上での最善手」といった駆け引きという点などは、コンピュータには決してマネができない人間のワザとして受け継がれていくはずだ。




 囲碁の話に変わるが、4月20日に放送された、史上初六冠達成 井山裕太棋聖 自戦を語るという番組を録画・再生で視た。私は、将棋も囲碁も好きだが、将棋界なら順位戦A級、B級の殆どの棋士の方のお名前を存じ上げているのに対して、囲碁界の方のお名前は殆ど記憶していない。「井山裕太」というお名前も、昨年度NHK杯決勝で登場された時に初めて知ったほどであった。囲碁界というのはどちらかというと群雄割拠というイメージがあったが、こんなスーパースターがおられたとはオドロキである。その後、残念ながら十段のタイトルを落とし、現在は六冠から1つ減って五冠になられたとのことであるが、いずれは「名人」と「十段」を含めて七冠同時保持も不可能ではなさそう。

 なおNHK杯囲碁では、5月5日に謝依旻・女流本因坊が登場されるようだ。ぜひとも録画しておきたい。このまま順調に勝ち進むと準々決勝あたりで、謝依旻・女流三冠vs井山井山裕太・五冠という夢の対決も実現しそう。