HB彗星日記

1997年2月25日開設

新しい情報を上のほうに書き加えていきます。ただし、同一日に、朝と夕の2回、見物した場合には、夕方の記事を朝の記事の下に書き加えます。
文章中、同じ大きさの文字でリンクされている所をクリックすると画像が表示されます。
大きめの文字でリンクされている所をクリックすると、複数の写真と説明、その日の記事が表示されます。
なお、写真は、カラープリントをもとにしているため、DPEの関係上、数日以上遅れて掲載されます。
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3月28日(金):505-515。

[Image]

早朝の最後の写真


3月28日(木):(夕刻)。 曇り空で、全く見えず。テレビのニュースで、「ヘブンズ・ゲート」と呼ばれる宗教団体の信者たちが、別世界で生まれ変わるため、ヘール・ボップ彗星の地球への接近に合わせて自殺していたことが報じられ、唖然とする。

3月27日(木):(早朝)。 400頃に目が覚めた時には、厚い雨雲がたちこめていて、月すら見えなかった。ぐっすり眠り込んで、555頃に起きた。北東方向にちょっと晴れ間が見えたが、すでに朝の光。

3月27日(水):1930-2030。

[Image]

宵空としては、これまで最高のコンディション



3月26日(水):520-525。
4時頃に目が覚めた時には快晴であった。思わず、決意を翻して遠出しようと思ったほどであるが、ぐっと我慢する。
500すぎに、自然に目がさめた時には、あいにく北東方向だけ雲がかかっていた。520頃、それがようやく晴れたので、アパートの下で、数枚の写真を撮る。肉眼では、ほんのちょっと尾が見える程度。明るさは、薄明の影響であろうが、どう見ても1-2等星にしか見えなかった。夕方にあれほどの勇姿を見せる彗星と同じものとは思われないほどだ。
ただ、高度は、まだかなり高い。この場所からは、晴れさえすれば、あと数日は眺められそうだ。
<余談>昼すぎに実験室に行くときに花壇を見たら、ムスカリ、ネモフィラ、シバザクラの花が咲き始めていた。このところ、空ばかり見上げていて、地面のことを忘れていた。この彗星見物が一段落したら、今度は、毎日更新の“園芸日記”でも書こうかと思っている。

3月26日(水):(夕刻)。 曇り空。じきに雨が降り出す。草花にとっては大事な雨だが、アンドロメダ大銀河への接近が見られなかったのは残念。

ロスのNさんからの報告です(時刻は現地時間)
3/25, 20:10です。 今日のロスは,風が少しあり月の明りがなく,快晴で絶好の
観測条件でした。

18:45〜20:00までHale-Bopp 見てました。
今日の彗星,素晴しい。
満天の星空で,ハッキリ,クッキリ,みえました。
なんと言う尾の長さ!2つに分かれているのが,肉眼でも
はっきり見えました。
こんなに素晴しい雄姿,もう見られないかも,しれない。

そちらでも,見えていることを,願ってます。
ここ1週間ほど,みれなかったので,今日の彗星は,格別
です。
あまり素晴しかったので,またメールしました。

明日の朝が,いまから待ち遠しいです。



3月25日(火):515-530。
今朝は絶対に早起きしないと決めていた。そのせいか、夜中に何度も起きることはなかった。
5:10頃、自然に目が覚めたので外を見ると、薄明が美しい。アパートの階段を降りて、数枚の写真を撮る。そもそも、私が超早朝に彗星を眺めるようになったきっかけは“アパートの前が岡山大学の農場になっていて東の空がひらけており、気軽に毎日見ることができる”という気楽さにあった。ところが、そのうちに、どうせ見るなら最高の条件で見たい、きょう見ておかないと後悔する、というようにエスカレートして、慢性的な睡眠不足に陥るほどの無理をするようになったのである。
きょうは、まさに無心の見物であり、すっきりした気分で朝を迎えることができた。

3月25日(火):1910-1950。
25日夕刻は、この彗星がアンドロメダ大銀河に最も近づく時であったが、薄雲が広がっていたので遠出はあきらめ、三脚をかついで大学構内を散策した。(彗星とは関係ないが、夕刻、コウモリを、至るところで見かけた)
アパートを出て、農場の中を通る。しかし、街灯が多くて写真を撮れそうな場所はない。もっとも、これはやむを得ないことだ。この周辺では、痴漢や恐喝やレイプ未遂まで、さまざまな事件が報告されている。彗星のためだけにライトダウンというわけにはいかないのだ。けっきょく、好適地は見つからず、文学部まで来てしまう。どうやら文学部の建物の5階のテラスが、このあたりでは最高の場所であることがわかった。

[Image]1927撮影。50mm。28秒。文学部5階のテラスから。薄曇りで、よく見えない。

帰りがけに、西門から時計台を眺め、さらに事務局本部の横を通る。しかし、こちらの道も、灯りが多すぎて撮影には向かない。しかも、時々、車のライトが当たるので、長時間の露出も困難であることがわかった。建物を前景に入れた写真は、やはり早朝に限るということか。
写真に撮れそうな場所は、ほとんどないことがわかったが、肉眼で眺める場合には、近くの明かりは特段、気にならない。事務局の屋根越しに見た彗星なども、なかなか趣のあるものだった。単に写真を撮ることばかり考えず、彗星とのもっと多様な関わりを模索していきたいと思った。

ロスのNさんからの報告です(現地時間24日夜発信)
18:48久しぶりに観測成功!
しばらく見ない間に,ずいぶん高度あげましたね。はじめ飛行機
の光と,間違いました。光も小さくなりましたね。

真上から南は,星もよくみえますが。。。。。オリオン座もきれ
いに見えます。
H-Bの周りには,星はみえません。すこしかすんでいます。
tailもはっきりしません。
19:20頃から,すこし風がでてきて,喜んでいました。
19:50には満天の星空。しかし肝心のH-B は小さく遠の
いて行きました。
20:00に観測やめました。
なにか,物足りなさを感じました。

明日の朝を,楽しみにしています。


3月24日(月):340-550。
早朝の見物は、今日で終わりにしようと思っていたので、多少雲があっても4時には起きて出かけることに決めていた。3:30頃から目が冴えてしまって眠れなくなり、アラームが鳴る前に家を出た。妻も一緒に来た。
昨日同様、レスパール藤ヶ鳴近くの小高い公園に行ってみる。西には明るい満月が、南東にはマイナス2等級の木星が輝いていたが、北東の空だけが薄雲がかかっていて、かろうじて彗星の位置を確認できる程度であった。しばらくたってから、同じ目的の車が1台上がってきたが、なんとヘッドライトの周りに小雪が舞っているのが見えた。
4:50頃になってようやく、北東の空が晴れ上がり、何枚か写真を撮る。ただし、周囲にはあいかわらず雪雲があって、アンドロメダ大銀河とのコンビ写真は撮れなかった。
5:20頃、薄明の中に尾が消えかかるのを見届けてから、この場を去った。
[Image]458撮影。50mm。28秒。ISO800フィルム使用。340に起きて遠出してみたものの、北東には薄雲がかかり、この程度のものしか撮れなかった。早朝に、自宅アパート以外のところまで出かけていったのは、これが最後。

3月24日(月):1905-1945。
早朝の見物は今日で終わるが、これからはいよいよ夕空だ。夕食をとってから、家族全員で、リサーチパークへ。東の空に大きな月が出ていて、まるでナイターの照明のような明るさだったが、3等星ぐらいまでは見えた。レンズを絞って、記念写真などを撮る。望遠鏡も覗いてみるが、イオンテールは、ほとんど見えない。アンドロメダ大銀河は、その位置を確認するのがやっとだった。
[Image]1936撮影。35mm。20秒。ISO800フィルム使用。絞り8。距離150m。子供たちとの記念写真。妻が撮影。

3月23日(日):405-510。
これまで通い詰めていたリサーチパーク芳賀区では、彗星の高度が低く限界にきていると思われたので、昨夕に探し当てた、レスパール藤ヶ鳴の近くの公園風の小高い丘に行ってみた。人間の考えることは皆同じで、彗星目当ての車が、私の他に4台ほどとまっていた。
しかし、条件は最悪であった。西の空に月が残っているのに加えて、薄曇りで、カシオペアがやっと見える程度。彗星のあたりは更に雲が厚くて、その位置と尾を辛うじて確認できる程度であった。
せっかく来たので、写真を数枚撮るが、最接近前後の彗星を見たという証拠写真になった程度で、あまり見栄えはしないだろう。明朝は冬型になるらしいので、ひょっとして雪雲の間から美しい勇姿を見せてくれるかもしれないが、月明かりの悪影響がさらに出てくるので、どんなものだろうか。

[Image]457撮影。50mm。28秒。早起きしたわりに実りの少なかった写真。カシオペアの大きなWと共に。

3月23日(日):1850-2000
午後に弱い寒冷前線が通過したらしく、夕刻は冷たい北西の風が吹き、雪雲が流れていた。半田山の上の、予想より高い位置に見え始めたが、薄雲がかかっていて弱々しい。
これまで桃の花を前景に入れた写真がピントボケでうまく撮れなかったので、少し絞って露出時間を延ばして何枚か撮る(本当の目的は、もうすぐ咲き始める桜の花を前景に入れる時のデータを得るため)。そのあと、文学部の建物の5階に上がるが、雲が晴れない。ところが、車に戻ってカメラを片づけようとすると、またきれいに見えてくる。このイタチゴッコを数回繰り返し、条件の悪い時にシャッターばかり押しているうちにフィルムがなくなっておしまい。それにしても、今日の月は、ヤケに明るい。ある学生(私のことを“ある方”と呼ぶ、うちの学生)は自分のHPの日記で月の美しさに感動していたが、今月だけは、ずっと新月が続いていてほしいものだ。

[Image]1925撮影。50mm。50秒。絞り8桃の花を前景に入れた。絞り込んだ分、露出を長くしたので、少し流れている。
[Image]1940撮影。50mm。28秒。心理学動物実験室の建物を前景に。


3月22日(土):(早朝)。 睡眠不足でも必ず4時前に目覚める体になってしまった。しかし、曇っていて見えず。5時すぎまで、何度か外を見るが、あきらめる。
3月22日(土):1900-1920。
息子は、スーパーファミコンのカセットをナップザックに詰め込んで、友達の家に泊まりに行く。妻と娘を車に乗せて、リサーチパークへ。明らかに彗星見物に来たと思われる数台の車があった。
あいにく、北西の空だけ薄雲がかかっていたが、肉眼でも尾が見えた。しかし、東の空には月齢13の月が火星と共に輝いていて、撮影記録を書く時にライトを使わなくて済むほどに明るく、この悪影響は大であった。あたりが明るいなら彗星だけ撮ってもしようがないと、彗星を背景に、妻と娘を立たせて25秒間動くなと言って、記念写真を撮る。自分も撮ってもらう。

[Image]1917撮影。50mm。約25秒。(彗星の地球最接近を記念して、妻に撮ってもらった写真)

帰りがけに、もっとよい観察候補地はないものかと、岡山空港周辺を回ってみるが、アパートから20分以内の場所では、リサーチパーク以上に恵まれた場所は見あたらなかった。レスパール藤ヶ鳴の近くに、公園風の小高い丘があって、北東方向が開けているのが分かった。23または24日の早朝が、もし最高に晴れたら、こちらで早朝最後の見物をしようと思っている。

3月21日(金):405-500。
早朝の見物は、そろそろ止めようと思っていて、アラームもセットしていなかったが、4:00前に自然に目覚める体になってしまった。外を見たら、天気予報の曇りの予想に反して、よく晴れていたので、(睡眠不足による万が一の事故に備えて)妻に付き添ってもらって、リサーチパーク・芳賀地区へ。18日に準ずる、最高のコンディションであった。双眼鏡では、もはや尾が大きすぎて視野に入りきれない。イオンテイルも、よく見えた。

[Image]438撮影。50mm。25秒。最高に近い気象条件で眺められたのは、早朝としては、これが最後だった。左の大きなWは、もちろんカシオペア。
[Image]444撮影。50mm。30秒。ISO800フィルムで撮ったもの
この地点からでは、丘の稜線まであとわずか。カシオペアは全体が見えていたが、アンドロメダ銀河は、未だ上っておらず、彗星とのコンビ写真を、この場所で早朝に撮るのは難しいことがわかった。
帰りがけに、大学に立ち寄って、桃の花とのコンビ写真の決定版を撮ろうと思ったが、運悪く(リサーチパークで見えたことを幸運というべきだろうが)、南側から薄雲が広がってきて、何も見えなくなってしまった。
夕刻は、久しぶりの、まとまった雨。

3月20日(木):500-530、1910。
天気予報の曇りの予想に反して、この時間帯は結構晴れていた。大学まで行って、実験室の前の桃の花を取り込んだ写真を撮り、そのあと、いつもの時計台が見える場所で、薄明の中に彗星が消えるまで眺める。

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桃の花、朝焼け写真

早朝の見物は、姿が見えるうちは月末まででも続けたいが、またしばらく菜種梅雨模様になりそうだし、またもうすぐ満月以降のの影響が出てくるので、たぶん3月18日以上の写真はもう撮れないと思う。今後は、夕刻の見物を主体とし、早朝は、あまり無理をせずに、大学周辺で、何の風景を含めた写真などを撮りながら、楽しい思い出を作っていきたいと思っている。
昼はずっと曇っていたが、日の入り前から晴れてきた。コープ東川原の近くの道路からちょっと見えたが、ちょうど北西の方向に雲がかかってきて、じきに消えた。
3月19日(水):1900、1950頃。 (朝は曇り空で全く見えず)。
会議が長引いて19:00になっても終わらない。トイレに行った時に外を見たら、半田山の上にくっきりと見えた(小便をしながら彗星を見たのはこれが初めてだ)。続いてトイレに入ってきた学部長に、“彗星が見えなくなるので、早く会議を終わらせてくださいよ”とお願いしたが、結局長引いて19:30に終了。会議室から飛び出して、西側のテラスから外を見ると、もはや稜線スレスレであった。カメラを取りにいって、戻ってみると、まさに沈むところ。
私のアパートに戻ると、ここからは多少、位置関係がよく、隣棟の屋根の上に再び彗星が見えていた。19:55頃までは沈まないようだ。
3月18日(火):400-540、1930頃。

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18日早朝は、最高のコンディション

なお、この日の夕刻も、アパートの階段から(今日は4階の階段からも)見えた。
3月17日(月):430-545。

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6日ぶりに、はっきりと見える(リサーチパーク、岡大時計台)


3月17日(月):1850-1950。

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夕刻、ぐっと高度を上げる


3月16日(日):(今日も見えず)。朝は厚い雲に覆われていて、全くダメ。夕方19時頃には、かなり晴れ間が出ていた。いつもの山まで行けば見えたかもしれない。20時頃には、半月の周りに大きな光の輪ができていた。
3月15日(土):(今日も見えず)。雲の間から何とか見えないものかと、何度か外を覗いてみたが、今日も見えず。夕方も雨になる見込み。代わりに、Nさんのメッセージを紹介します。
今朝の岡山,お天気いかが?
晴れていることを,願っています。
ロスは,相変わらず,晴れのようです。
今日も,4時起きです。毎朝の日課の jogging を終えて,裏庭にでました。
いたいた 今朝も,Hale-Bopp は,私を待っていてくれました。
今朝の彼?彼女?は,核(中心部)が 一段と明るく見えます。
尾は,分かれて見えないのですが,すっごい広がりでみえます。
先生も今朝見えていることを,願っています。

質問。この時間に,南西にみえる オレンジに輝くとっても明るい星は, なんですか?( こんなこともわからない,天文の素人です。)
きょうから,夕方の彗星を,探して見ようと思っています。
見つけられたら,また Mailします。

ええと、ご質問の星は火星でしょうね。


3月14日(金):(今日も見えず)。代わりに、Nさんのメッセージを紹介します。
Nです。
日本は,雨ですか。残念ですねえ。ロスは,2月までは 雨期なので雨もよく降りましたが,今は,乾期に入り夜空は雲一つなく,思う存分Hale-Bopp彗星を,楽しんでいます。日本の皆さんには 気の毒なくらい,よく見えています。

3月13日(木):(今日も見えず)朝も夕方も薄雲がかかっていて、全く見えなかった。週間予報でも、菜種梅雨模様とか。明け方の高度はだんだん低くなってくる。早朝に、もういちど、あの雄姿を眺めることができるだろうか。代わりに、私のHPの読者のNさんのメッセージを紹介します。
今,3/13の4:40AMです。 今朝の,Hale-Bopp はっきりと,肉眼でみえます。家の裏庭から 北を望んだとき,あの星の周りは,あまりのすごさにか,星がひとつも見えなく,ただ Hale-Bopp だけが,自信ありげに,見えるだけです。今朝の Hale-Bopp は,taild がすごく長くみえます。素晴しいです。

3月12日(水):(連続観察記録伸ばせず)。昨日の夜がとても澄み切っていたので、早朝に最高のコンディションを期待し、アラームを4:00すぎにセットしておいた。珍しく、妻も行く気になっていて、コートを来たところで外を眺めたら、なんど薄雲が広がっていて、何も見えず。そのあと、5:20頃から、再び外を眺めるが、ベガとアークトゥルスがぼんやりと見える程度でそのまま日の出を迎えてしまった。別に記録を意識していたわけでもないが、早朝の連続観察は8日で途切れてしまった。
3月11日(火):525-540。夜中に寒冷前線が通過するということだったので、夜明け前の好天を期待していたが、アラームをセットしていた420、再セットした505は、いずれも曇り空だった。再々セットした520には、ようやく晴れ上がったので、大学に行って時計台を前景に2枚ほど撮影。場所を移動して、もう1枚撮ろうと思っていたら、また雲が出て、そのまま明るくなってしまった。3月4日からの連続観察を8日に伸ばしたという記録的価値以外には、あまり得るところがなかった。

3月11日(火):1850-1905。

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初めて、夕空に見る


3月10日(月):505-555。昨日同様に、空港近くの丘の上に行ってみた。期待したほどではなかったが、肉眼でも3-4度の尾を見ることができた。
3月9日(日):430-540。あまり透明度はよくなかったが、日曜日だったので、空港近くの丘(リサーチパーク予定地?)まで行ってみた。ISO800のフィルムを使ってみる。このあと、午前中は、近所の子供などを呼んで日食観察会
3月8日(土):425-555。

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時計台を前景にした写真など


3月7日(金):540-600。今朝はどうせ雨だろうと思っていてアラームをセットしておかなかった。実際、450頃には曇っていたのでそのまま寝てしまったが、540頃に外を見ると、東南の空には、皆既日食を2日後に控えた月と、木星がはっきりと見えた。慌てて外に出たが、すでに薄明が始まっていた。望遠レンズで数枚の写真を撮り、望遠鏡で覗いた。東の空の星が次々と、朝焼けのなかにかき消されていく中で、HB彗星は、ベガなどとともに最後まで頑張っていた。
3月6日(木):440-500。月の影響は殆どなくなり、快晴であったが、もやがかかっていて、目を凝らしても3等星ぐらいまでしか見えなかった。夏の大三角形と比べてずいぶん高度が低くなってきた感じだ。440頃、この三角形のあたりで、明るい流星を2回見る。
3月5日(水):455-550。0-0.5等星。快晴であったが、春霞のせいか、昨日よりは透明度が悪かった。娘の同級生の家族が見物に来ていたので、望遠鏡の倍率を60倍に拡大してみるが、いつもの15倍のほうが美しく見えた。せっかくの機会だったので、望遠鏡で月と木星と火星を見てもらうが、事前に調べておかなかったので、木星のことを金星、アークトゥルスのことを木星か土星だろうなどといい加減に教えてしまった。
[Image]望遠レンズ530撮影。150mm。15秒。プリント写真。
[Image]望遠レンズ530撮影。150mm。15秒。プリント写真(上と同じプリント。スキャナの設定を変えてみたもの)。 [Image]望遠レンズ530撮影。150mm。15秒。上と同じ写真をネガからフィルムスキャナで読み込んだもの。
3月4日(火):440-500。0-0.5等星。“密度”としての光の強さはまだ劣るが、全体の明るさはベガ(織姫)を上回っているように見えた。尾の長さは、肉眼でも白鳥の片翼主部(2等星間)と同じぐらいの長さまで見えた。500前から薄雲がかかってきたので布団にもぐったが、605頃ふたたび眺めたら、薄明の中で美しく輝いていた。
[Image]望遠レンズ458撮影。150mm。15秒。プリント写真。
3月2日(日):515-540。0-0.5等星ぐらい。蠍座に下弦の月があって空はかなり明るかったが、肉眼でも明らかに彗星とわかる形に見えた。尾の長さは、双眼鏡で4-5度程度まで確認できた。
[Image]標準レンズ523撮影。50mm。30秒。プリント写真。
[Image]望遠レンズ528撮影。150mm。20秒。プリント写真。
2月28日(金):515-555。0.5等星ぐらい。尾は肉眼でもはっきりと1度ぐらいに見えた。斜めを向くようにして周辺視をすると、3-4度に達しているのが見えた。今朝は条件がよかったので、家族全員をたたき起こした。娘も初めて見た。525頃、30-40度の高さで南から東に移動する物体(人工衛星?)が見えたが、途中で急に消えてしまった。何だったのだろう。アルタイルの近くで流星を見る。
[Image]標準レンズ525撮影。50mm。30秒。プリント写真。
[Image]標準レンズ525撮影。50mm。30秒。上と同じ写真を、ネガからフィルムスキャナで読み込んだもの。周辺の星座も収録(右下が、いるか座。左上がデネブ)。
[Image]望遠レンズ530撮影。150mm。20秒。プリント写真。
2月27日(木):540-600。0.5等星ぐらい。昨日は曇天のため見えなかったが、その2日間にかなり移動した。白鳥の羽根の右端の星が近くに見えた。尾の長さ1度くらい。まっすぐに伸びてきたように見える。琴座のあたりで流星を見る。
2月25日(火):520-550。尾は、まっすぐというより、シクラメンの蕾のような形に見えた。白鳥の羽根のちょうど延長線上にあった。0.5等星ぐらい。西空で、月と火星が接近して見えた。
2月24日(月):520-540頃。1等星ぐらい。
2月23日(日):520頃。西空に月があって空は明るいが、肉眼でも尾の方向がわかるようになった。0.5等星ぐらい。
2月22日(土):冬型のため530頃は見えず。555頃、雪雲の合間から見える。1.5等星ぐらいに見えた。
2月21日(金):540頃。雨後のため、少しかすんでいて1.5等星ぐらいに見えた。
2月20日(木):520-550。1等星ぐらい。
2月19日(水):520-555。1等星ぐらい。空が澄んでいたので、初めて写真撮影を試みる。試行錯誤でやってみたが、露出が長すぎて星が流れてしまった。
[Image]標準レンズ526撮影。50mm。60秒。プリント写真。
[Image]望遠レンズ532撮影。150mm。45秒。プリント写真。
2月18日(火):530頃。1-2等星ぐらい。
2月14日(金):530頃。2等星ぐらい。
2月13日(木):530頃。12日より良好。義母を起こす。観望中に、人工衛星と流れ星を見る。
2月12日(水):530頃、初めて肉眼でHB彗星を見る。2等星ぐらい。夏の大三角形の底辺の中点よりやや左下あたり。ちょうどスキー体験に来ていた義母や息子や妻を起こして見せるが、あまり感激はなかったようだ。娘は起きなかった。