じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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文学部耐震改修二期工事の状況(1)今回の工事は、建物の東部分が対象となっている。13日(土)には、工事エリアにフェンスが張り巡らされ、砂利が敷き詰められた中庭にプレハブの詰所が設置された。

10月13日(土)

【思ったこと】
_c1013(土)日本質的心理学会・第9回大会(12)個人の準拠枠の変容をTEM・TLMGで描く(12)宗教カルト経験者の価値観の変容過程(4)

 10月12日の日記の続き。少々脱線してしまったので、元の話題に戻る。

 さて、今回の話題提供では、インフォーマントの等至点として、「入信」、「退会」、「退会後の社会適応」という3点が設定されていた。これらのプロセスは、以前より論じられてきたマインドコントロールの理論でも説明できるように思えたが、ここでは、
  • 第一層:個々の行為が発生するマイクロジェネティックなレベル
  • 第二層は、中位発生レベル(meso-genesis)であり、個々の行為が体系化され変容するレベル
  • 第三層は、個体発生レベル(Ontogenesis)であり、価値観・信念・習慣が維持するレベル。滅多に変わらない。
というTMLG【9月6日と、翌日の日記参照】に基づく分析が行われていた。

 何度か書いたように、人生の進路を変えるような重大な選択であったとしても、それらが常に第三層として仮定されている価値観や信念と結びつくとは限らないように私には思えるが、ここで取り上げられているカルト宗教へのの入信や退会は、価値観や信念と直接連動するものであり、TLMGの対象としては最も適しているように見えた。

 話題提供では続いて、対話的自己による分析が示されたが、率直なところよく分からなかった。マインドコントロールという状態にあって、果たして「自己」が保たれているのか、自己の喪失こそがマインドコントロールではないかという気もしたが、勉強不足がばれてしまうので敢えて質問しなかった。

 次回に続く。