じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 早朝のヴィーナスを楽しむ。

 昨日に続いてヴィーナスの写真。写真左は一般教育棟構内(津島東キャンパス)のヴィーナス像であるが、実は、池に映ったところを上下反転させたものであり、よく見ると水面の浮遊物が見える(10月3日05時44分頃撮影)。実像との位置関係は写真中の通り。像の頭の上にある月は月齢は16.8。
 また、この日は東の空で、ホンモノのヴィーナス(金星)と獅子座のレグルスが接近する様子が見えた。なお、これら2つの星は10月3日17時00分に、0°07′まで近づくという。今回撮影の10月3日より10月4日の早朝のほうが近づいて見えるかもしれない。

10月2日(火)

【思ったこと】
_c1002(火)日本心理学会・第76回大会(14)高齢者の次世代に対する利他的行動(4)世代性

 10月1日の続き。

 次に紹介された研究は、地域の子育て支援に参加している高齢者22名に対する半構造化面接調査であった。そこでは、「そのような活動をなぜ始めたのか?」という開始動機と、それを続けている理由としての継続動機についての聞き取りが行われた。22名のうちの13名は「子育てに関わりたくて」、4名は「ボランティア活動がしたくて」、5名は「知人からの勧誘により」が開始動機となっており、クラスター分析によれば、それぞれの開始動機に、「親世代への貢献・関心」、「自己へのメリット、子どもとの交流」、「活動の軽負担感」という継続動機が対応していたという。このことから、エリクソン(Erikson)のいう「世代性」という発達段階がカギになっているのではないかということが示唆された。(世代性については、こちらの論文が大いに参考になりそう。)もっとも、私個人は、発達段階とかアイデンティティには懐疑的であるし、西洋人対象の研究から提唱された「世代性」がそのまま日本人の「世代性」に適用できるかどうかについてもイマイチ納得できない部分もある。

 ちなみにMcAdams & Aubin (1992)によれば「世代性」には5つの側面があるという。また、丸島(2009)は、それぞれの側面に対応した行動例を示した。これら5つの側面とそれに対応する行動例を備忘録代わりに以下にメモしておく。
  • 次世代の世話とそれに対する責任→自分の孫や地域の子どもたちと触れ合う
  • 創造性・生産性→生活の中での工夫や知恵を伝える
  • 永く記憶に残る貢献、後世に残せるような遺産→自分の経験を若い世代に話す
  • 次世代のための知識や技能の伝達→自分の持っている知識や技術を教える
  • コミュニティや隣人への貢献、世界の発展・維持→自分の地域の清掃活動をする


次回に続く。