じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 日本質的心理学会・第9回大会(9/1〜9/2)が行われた、東京都市大学・横浜キャンパス。ここを訪れたのは2回目。前回訪れたのは2010年3月5日。駅から少々離れているが、2回目ということもあって迷わずにたどり着くことができた。

9月2日(日)

【思ったこと】
_c0902(日)日本質的心理学会・第9回大会(1)個人の準拠枠の変容をTEM・TLMGで描く(1)

 ↑にも記したように、日本質的心理学会・第9回大会が東京都市大学・横浜キャンパスで開催された。

 9月1日(土)と9月2日(日)には、日本行動分析学会第30回年次大会(高知市・高知城ホール)や、日本健康心理学会第25回大会(東京家政大学)なども同時に開催されており、特に行動分析学会では、私も委員を拝命している30周年行事関係の集まりなどもあって困ってしまったところであるが、質的心理学会のほうに大学院生との連名発表を申し込んでいたことから、敢えて、こちらのほうに参加を決めた次第である。

 全体的な印象としてまず感じたのは、1会場あたりの参加者がきわめて少ないということであった。私が参加したシンポがたまたまそうであったのかもしれないが、いずれも、企画者・発表者5〜6名のほかに、聴衆が10名以内といった規模であった。その原因は、同じ時間帯に4件から6件もの企画が同時に行われたことによるものと思われる(プログラム9頁参照)。2日間という限られた日程の中で、1つのテーマについてできるだけ長時間、まとまった議論をするためにはやむを得ない編成であることは理解できるが、あまりにも拡散しすぎて、大会での成果を会員全体で共有できないのではないかという危惧もあるように思った。

 さて、私が1番目に参加したのは、

●制度的な組織の境界を超えた繋がり、活動、学習による個人の準拠枠の変容をTEM・TLMGで描く

という会員企画シンポジウムであった。このタイトルは、今回の大会テーマ「制度的な組織の境界を超えた繋がり、活動、学習」を意識したものと思われる。また、「TEM」は「Trajectory and Equifinality Model:複線径路等至性モデル」、「TLMG」は「Three Layers Model of Genesis: 発生の三層モデル)」の略である。このうち「TEM」については、日本心理学会第73回大会(2009年、8月31日の日記を併せて参照)、2011年の質的心理学会シンポ「「関係の中における個のふるまい」などを通じて、ある程度は理解していたが、「TLMG」については勉強不足であり、今回のシンポで初めて、具体例に基づいてその特長を知ることができた。

 次回に続く。