じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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岡山大学祭が、11月3日〜5日に開催される。毎日、夕食後と早朝に散歩している大学構内も、準備に取り組む学生たちで前夜から賑わっていた。3日早朝は午前06時前からすでに警備のスタッフが出入口付近に立っており、学生会館2階のバザー本部(写真中段右。なお、サークル等が出店するテントはバザーと呼ばれている)は明かりがついていて大勢の人たちが最後の準備に追われていた。ちなみに、今年は、中日の4日(金)が平日にあたっており、授業は無いものの、教職員は出勤日になっている。従来、大学祭期間中は生協食堂は休業となっていたが、今年は、4日の11時から20時までマスカット2階のみ営業する予定であるようだ。

11月2日(水)

【思ったこと】
_b1102(水)日本園芸療法学会2011年長野大会(6)災害復興における植物・園芸の役割(3)

 昨日の続き。

 1日目夕刻に行われた表記のパネルディスカッションでは、A氏に続いて、東日本大震災被災地域で災害対策本部長をつとめられているS氏と被災地域で臨時災害FM放送局を続けておられるシンガーソングライターのT氏の話題提供があった。お二人とも園芸療法とは直接関係の無い内容であったが、体験された方でなければ語れない、現場の生の声が伝えられた。なお、S氏のお話によれば、震災ボランティアの方々の中には、震災を過去の出来事としてとらえ、これから先には地震も津波も来ないような錯覚をしている人が少なくない。しかし、少なくとも3.11から半年の間は、大規模な余震が起こる危険はかなりあり、警戒を怠ってはならないというお話があった。ボランティアに参加される方は、いつ地震が起こっても逃げられる態勢、また、そのような時に家族等と連絡がとれる手段を複数経路確保しておくことが必要であるように思った。

 いちばん最後に登壇されたM氏は、阪神淡路大震災で被災された後、自宅倒壊により転居され、そこで高齢者施設の事務職として働き、その後、園芸療法にも取り組み、現在は造園関係のお仕事をされているというようなお話をされた。(←長谷川の記憶に基づくため不確か。)  この方の話題提供で興味深く拝見したのは、ご本人と他者との関わりを示す「エコマップ」の変化である。

 ネット検索でいくつか引用してみると、
  • エコマップというのは、福祉サービスを合理的かつ効率的に提供するために、利用者や家族の人間関係やさまざまな社会資源の状況を、一見して理解できるように、図式的・システム的に描き出した地図のようなもののことをいいます。
    エコロジカル・アプローチは、生態学的アプローチともいいます。
    エコロジカル・アプローチというのは、利用者が抱える問題を、個人の問題としてではなく、人と環境(自然環境・社会環境)との相互関係によってとらえる援助方法のことをいいます。 【介護用語便利帳
  • エコマップ(生態地図)は、支援を要する家族を中心として、その家族の問題や解決に関わると考えられる関係者や関係機関を記載したもの。図式化することにより、全体の関係性を簡潔に把握することができ、各機関の役割を検討するうえでも有効である。適宜作成し、比較すると、支援の過程を通じた関係機関の関わりの変化を確認することができる。【千葉県の関連資料
  • エコマップ(ecomap)とは、 アメリカのハートマンが考案した生態地図、家族関係地図のことです。具体的には、クライエントと社会資源(家族や知人、友人、福祉機関、仕事など)との相関関係を円や関係線により図式化し、援助者とクライエント双方が現状の問題・ニーズを把握するのに活用されます。【医療法人・茜会のサイト
といった解説がヒットしたが、今回の場合は、話題提供者御自身のエコマップが、阪神淡路大震災前、震災後、さらに園芸療法への関わりの中でどう変化していったのかが読み取れた。ちなみに、もし私自身が自分を中心としたエコマップを作成すると、仕事上の公的な関係は別として、私的な人間関係はきわめて希薄となり、自然環境との関わりのみが大部分を占めるような図式になりそうな気がする。

 次回に続く。