じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 10月24日の夜明け前の風景(岡大・津島キャンパスのテニスコート越しに撮影)。月齢は26.4。ちなみに、この日の03時30分は霜降(そうこう)。05時32分に月が赤道を通過。霜降とは言っても、撮影時の気温は16℃前後の暖かい朝であった。


10月24日(月)



【小さな話題】

バンコクの洪水

 10月24日の各種報道によれば、記録的な大雨によるタイの洪水で、首都バンコクの中心部で新たな浸水被害が発生し、今月末に潮位が高くなる「大潮」を迎えるなかで首都での被害の広がりに警戒が強まっているという。

 夕食時に

NHKクローズアップ現代:タイ大洪水 苦悩する日系企業

を視て、今回の洪水が現地の住民ばかりでなく、日系企業にも深刻な影響を及ぼしつつあることがよく分かった。

 タイについては、私自身が訪れたのも一度きり、それも、1978年頃にネパールに行く中継地として1泊しただけであり、あまり関心を持ったことが無かった。農業国で仏教がさかんな国という程度の印象しかなかったが、今や、多くの工業製品を生産しており、今回の浸水で被害を受けた日系企業は430社を超えるという。しかも、各社が個別に被害を受けているのではなく、部品のサプライチェーンの寸断によって、被害を受けない工場や、近隣国の工場までもが生産停止を余儀なくされているという。このあたりは、単に、インフラや防災対策の問題というより、供給体制の脆弱さが影響しているようにも思う。

 生産に影響が出ているのは、自動車だけでなく、パソコン用の外付けハードディスクなどにも及んでいるという。今年度中には、2TBの外付けディスクを購入しようと思っていたところだが、当面、品薄になるかもしれない。

 もう1つ驚いたのは、食料品の中にもタイから輸入されているものがかなりあるということだった。ちなみに、日本が輸入する水産物の中で一番量が多いのはエビらしい。帝国書院の統計地図によれば、2009年では、エビ消費量の91.0%は輸入に頼っており、輸入先は、ベトナム19.2%、タイ17.9%、インドネシア15.3%などとなっている。もう少し以前は、タイからの輸入がトップではなかったと思う。

 今回の洪水は50年に一度という規模だという。何でもかんでも短絡的に地球温暖化に結びつけるのは科学的とは言えないが、ここ数年の日本国内での記録的豪雨・災害と合わせて考えると、地球各地で、一部では大雨、一部では干ばつというように、気候の変動が希望規模で異常値を生み出しやすくなっているのは確かであるようにも思う。