じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 10月20日の日記に書いたように、この時期は、夕日が西南西方向から射し込むため、各所で思いも寄らぬ光景に出会うことがある。写真は、10月23日の16時55分頃に見られた時計台の「ナチュラル・ライトアップ」。後ろの半田山は、左手の尾根筋に遮られて夕日が当たらない。手前の樹木も文法経の建物の影になって暗くなり、真ん中の時計台・図書館だけがポツンと輝く光景が見られる。時計台右側の楷の木も紅葉が目立つようになってきた。


10月23日(日)



【小さな話題】

トルコ・ワンで地震

 各種報道によれば、10月23日の13時40分(日本時間19時40分)ごろ、トルコ東部のワン近郊で大きな地震が発生した。ワンなど複数の街で建物が倒壊しており、トルコのカンディリ地震観測所は「500〜1000人の死者が出ている可能性がある」との見方を示したという。

 東トルコと言えば昨年8月に訪れたばかりであり、ワンでは、景勝地のワン湖のほか、左右の目の色が異なるワン猫を見学したことがあった。なお、「ワン」あるいは「ワン湖」は、トルコ語や英語で「Van」と表記されるため、旅行会社でも「ヴァン」と表記されることが多いが、帰国後にトルコ語の専門家に尋ねたところ、トルコとでは語頭の「V」は「W」のように発音されるそうで、日本語のカタカナ表記では「ヴァ」より「ワ」のほうが近い発音になるというようなことを聞いた。

 トルコは日本と並ぶ地震国であり、過去にも繰り返し大地震が起こり、多くの犠牲者を出している。旅行中に疑問をいだかざるを得なかったのは、地震が来ることが分かっていながら、なぜ、耐震性に配慮した建物づくりをしないのだろうかということであった。もちろん、丈夫な構造のビルを建てても採算がとれないという理由はあるかもしれないが、であるなら、平屋で、屋根は軽量で丈夫、かつ厳冬期にも寒さを防げるような断熱性の高い資材で覆えばよいのにと思う。しかし実際には、2010年8月22日の日記にも記したように、新築高層ビルの大部分は、震度5程度の地震でブロック部分がすべて崩れ落ち、その下敷きになる危険が大きい。文化や伝統、建設業者の都合などもあるかと思うが、これを機会に、厳格な耐震基準を設けて、それを満たす建物に造り替えていくことが必要ではないかと思う。

 トルコは、世界一の親日国だと言われており、しかも地震国が多いという点で共通の防災上の課題を背負った国であり、現に同じ2011年という年に大地震を体験した。今後、日本からも救援隊が派遣され、募金活動も行われるとは思うが、救助活動が一段落した後には、ぜひとも、耐震性の高い建物を作る技術という面から援助を続けてほしいと思う。