じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 3連休を利用して、耐震改修工事中に使用する暫定研究室を整備した。20年半にわたって利用していた旧・研究室の時の経験を活かして以下のように配慮した。
  • 書架は一切置かない。二次移転までの間は、数ヶ月以内に必要な本だけを搬入し、残りは別の保管場所へ。これで二次移転の時の手間が省ける。ちなみに、隣室の某教員は、書庫を移設し、100箱以上の書籍をすべて並べる計画のようだ。移転前の箱詰めで推定40時間、移転後の箱出しで推定20時間+α(←9月25日の時点でまだ数十箱が開封されていない)を要しているように見える。
  • 机は壁に密着させず、通り道を作った(写真下)。密着させれしまうとホコリが溜まりやすくなり、また各種電子機器のケーブルのつなぎ替えが不便になるという、これまでの経験を活かしたもの。
  • 狭い室内ではあるが、癒やし効果と冬季の暖房中の乾燥を防ぐために、あえてパキラ数鉢を運び入れた。種々の観葉植物の中で特にパキラが好きというわけではないが、以下の理由で最適と判断した。
    • 窓際から離れた室内に置いても日照不足にならない。パキラはベランダなどに置くとかえって育ちにくく、しかも、強風で葉っぱがちぎれてしまう。
    • 乾燥に強いので、1〜2週間留守にしても枯れることはない。ここでは毎週土曜日1回だけ、水やりの予定。
    • 葉っぱが落ちにくい。落ちても大きい葉っぱなので拾って捨てればよい。(ベンジャミンゴムなどは、置き場所を変えると大量に落葉することがあり、掃除に困る。)


9月25日(日)

【思ったこと】
_b0925(日)日本行動分析学会第29回年次大会(9)許可の随伴性・阻止の随伴性・ルール支配行動:青年・成人臨床事例からの再考(6)ルールに基づく強迫性障がい症例への介入(1)

 企画者の概説と提案に続いて、2名の方から、
  1. ルールに基づく強迫性障がい症例への介入
  2. 心理臨床場面におけるルールの機能化・非機能化 ―学生相談場面の事例から―
という2件の話題提供があった。

 最初の話題提供では、
  • 行動の順番や顕著な儀式的行動により日常生活に支障
  • 確認行動が多すぎて日常生活に支障
という2例について、ルール支配行動に関連づけながら介入方法やその後の経過が紹介された。(当初3例の紹介を予定されていたようであるが、時間の関係で1例は割愛された。)

 行動の順番、儀式的行動、ジンクス、確認行動などは誰にでも多少はあるし、順番が定まっていたほうが手際よく作業がこなせるとか、確認漏れによる事故を防げるといったメリットも無いわけではない。また、儀式的行動は、一連の作法や宗教行事では当たり前となっている。

 しかし、それが顕著になってしまうと、日常生活に重大な支障をきたすようになる。いったん家を出てから、ガスコンロをつけっぱなしにしていたのではないか、窓を開けっ放しにしてきたのではないか、玄関の鍵をかけ忘れたのではないか、というような不安が生じて、再び家に戻る。再度家を出てからまたまた別の不安が生じる、...こうなると、時間通りに出発することができず、バスや電車に乗り遅れることになりかねない。

 こうした諸行動は、「○○という行動をすれば大丈夫だが、○○しないと××という深刻な結果を招く」という阻止の随伴性を記述したルールによって持続していると考えられる。どうやってルールのしがらみから逃れることができるのかが課題となる。

 次回に続く。