じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 8月10日の岡山は、最低気温26.9℃、最高気温36.2℃で、2日連続の猛暑日であった。しかも8月10日の夜は、11日午前01時までずっと30℃以上の暑さが続き、11日朝の最低気温も27.5℃までしか下がらなかった。写真は、熱帯夜の中で朝日を浴びる時計台(8月11日午前06時頃撮影)。

 なお、こちらこちらの平年値の統計によれば、岡山県岡山では、
  • 最高気温が最も高い時期は、7月31日から8月7日のあいだで、33.2℃。
  • 最低気温が最も高い時期は、8月3日から8月11日のあいだで25.1℃。
  • 平均気温が最も高い時期は、8月9日から8月12日のあいだで28.6℃
となっている。ちなみに8月8日は立秋であったが、ウィキペディアには、「天気予報などで「今日は立秋。暦の上では秋に入りましたが、相変わらず暑いですね」などというコメントがあるが、暦の上では立秋こそ暑さの頂点であり、徐々に暑さが緩むのはその翌日からなので、このコメントはおかしい。」というツッコミが記されているが、上掲の平年値データを見ると、立秋が暑さのピークに位置していることが裏付けられている。

8月10日(水)



【小さな話題】

乱高下する株価と格付けゲーム

 各種報道によれば、8月10日の欧米の株式市場は、再び株価が急落し、ニューヨーク市場のダウ平均株価は10,719.94ドルで、マイナス519.83ドル。S&P500種も1120.76でマイナス−51.77と大幅な値下がりとなった。ニューヨーク市場では前々日は600ドル以上の急落、前日は400ドル以上の上昇というように乱高下が続いている。

 また外国為替市場のほうでは、ギリシャに端を発した信用不安が拡大しフランスの国債の格付けが引き下げられるのではないかとの観測が広がり、ユーロを売って円を買う動きが強まり、円相場は、一時、1ドル=76円35銭をつけ、ことし3月につけた最高値に迫る水準まで値上がりしているという。

 こうした乱高下には、民間の格付け会社の判断が影響を及ぼしているとも言われるが、たかが私企業の勝手な判断に翻弄されて株価や外国為替が乱高下するとしたら、じつに下らない、バカバカしいことであると思わざるを得ない。

 もっとも、格付け会社が好き勝手に判断すること自体は勝手にやればよいことである。問題は、それを悪用して市場を混乱させ、乱高下の落差を利用して大もうけをたくらマネーゲーム屋たちにある。かれらは別段、格付け会社の判断を信用しているわけではあるまい。実際、8月5日のアメリカ国債の格付け引き下げが円高を誘ったなどと言われているが、アメリカ国債の引き下げ後の格付けは「AA+」であるという。いっぽう、日本の国債は今年1月に、巨額の財政赤字が続き財政状況がさらに悪化するなどとして、8年9ヶ月ぶりに引き下げられて「AAー」というから、もしこれらの格付けがダイレクトに影響するのであれば、円高よりも円安が進行するはずであろう。

 要するに、マネーゲーム参加者たちは、格付け自体を信用しているのではなく、格付けの変更などによって、参加者多数派がどのように行動を変えるのかを予想しながら対処しているにすぎない。ネットからの孫引きになるが、ジョン・メイナード・ケインズに「株式市場は美人コンテスト」という名言がある。
株式投資とは美人コンテストである。この投票で賞金を得るには、あなたが美人と思う人が重要なのではなくて、多くの人々がどんな女性を美しいと思うかが重要であり、あなたの好みとは無関係である。相場の時価は美人投票の結果である。
今回もまさにその通りである。これを言い換えれば、
株式投資とは格付けゲームである。このゲームで賞金を得るには、どのような格付けが信頼できるのか重要なのではない。多くの人々がどんな格付けが影響力があると思うのかが重要であり、あなたの正確で理性的な判断とは無関係である。相場の時価は格付け人気投票の結果である。