じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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グリーンパークのいまむかし(5)オオゴマダラの三大特徴

 「グリーンパークいまむかし」の最終回は熱帯生態園の温室内に放し飼いされているオオゴマダラの成虫。写真は左上のみが2002年5月5日撮影、残りは2011年5月4日に撮影したものである。5月8日掲載のオニオオハシやサンショクキムネオオハシの場合は同一個体の可能性が大きいが、こちらは、当然、異なる世代の蝶たちである。もっとも、ウィキペディアによれば、蝶の中では成虫の期間が長く、羽化してから数ヶ月、条件がよければ半年ほど生き続けるという。

 このオオゴマダラには三大特徴がある。

 1つは、幼虫が毒草を食べ、それによって捕食を防いでいるという点。ウィキペディアでは、「オオゴマダラの幼虫はキョウチクトウ科のホウライカガミ及びガガイモ科のホウライイケマの葉を食べる。いずれもアルカロイドを含んでいて、オオゴマダラの幼虫はその葉を食べることで毒を体内にため込み、他の動物から捕食されることを防いでいる。この毒は蛹や成虫にも残っており、目立つ体色は毒をもっていることを周囲に知らせる警戒色といえる。」と解説されている。

 2番目は、蛹が黄金色に見えること。今回は、別棟で、写真右下のように、羽化前のたくさんの蛹が展示されていた。

 3番目は、写真左下のように、胴体が羽根の表側に浮き上がって見えること。大型の蝶では他種でも背中側から胴体が見えることがあるが、このオオゴマダラは羽根が柔らかいせいか、まるで胴体の腹部に羽根がついているように見えてしまう。


5月9日(月)



【小さな話題】

赤穂浪士討ち入りとビン・ラディン掃討作戦

 2011年5月2日(米国現地時間5月1日)にパキスタン・アボタバードにある邸宅でビン・ラディンが米海軍特殊部隊殺害されたことについては5月2日の日記でも取り上げたところであるが、その後に報じられたオバマ大統領の行動や演説を聞いていると、この作戦は、いくつかの点で、赤穂浪士討ち入りに似ているような気がしてきた。

 まず、大統領の演説でも強調されているように、この掃討作戦は、2001年9月11日の同時多発テロを起点としており、「正義の裁きを下す(We were also united in our resolve to protect our nation and to bring those who committed this vicious attack to justice. )」目的で行われたという点である。

 同時多発テロ発生から掃討作戦完了までは9年半以上の歳月がかかった。これは、元禄赤穂事件で、浅野内匠頭長矩が切腹した元禄14年3月14日(西暦1701年4月21日)から討ち入り決行の元禄15年12月14日(1703年1月30日)までに比べるとかなり長い。

 赤穂浪士討ち入りの際には吉良上野介在宅の確認のために様々な手立てがあったというが、今回の掃討作戦においても、
オバマ大統領によると、作戦を実行した邸宅にビンラディン容疑者がいる確率は、五分五分をわずかに上回る「55%」程度とみられていた。「他国の領土に侵入してヘリコプターを着陸させ、軍事作戦を実行する。もしこれがドバイの富豪かだれかで、そこへ特殊部隊を送り込んでしまったのだとしたら大問題になっただろう」と大統領は話した。
というようなニュースが伝えられていた(5月9日、CNN)。

 また、5月6日付けのCNNニュースによれば、オバマ大統領は5月6日に、2001年同時多発テロで倒壊した世界貿易センタービルの跡地「グラウンド・ゼロ」を訪れ献花し、テロ後に救援活動にあたった消防士や犠牲者の遺族らと面会、消防士らと昼食をともにした後の演説でオバマ大統領は、「ここに来てあなた方にお礼を言いたかった」と語ったという。このあたりは、赤穂浪士たちが討ち入り後に高輪泉岳寺の墓前で吉良上野介の首級を供え仇討ちを報告したことと似ていないわけでもない。

 今回の掃討作戦については、作戦あるいは殺害の適法性を疑問視する声もある。しかし、かつての元禄赤穂事件が(その後の脚色もあったが)多くの庶民の支持・共感を得たのと同様、世界の世論が、仇討ち的なストーリーとして受け止めてしまえば、そうした批判は影を潜めていく可能性がある。「目には目を、歯には歯を」に対して「右の頬を打たれたら左の頬を...」という教えもあるらしいが、今回の作戦は、「目には目を、歯には歯を」という気がしないでもない。ま、未だに、広島・長崎への原爆投下をパールハーバーへの復讐として正当化する向きもあるくらいだから、それほど不思議ではないけれど。