じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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§§ サザンカの花と月齢7.6の月。写真に取ると、花びらに比べて月の視直径がいかに小さいかがよく分かる。


3月12日(土)

【思ったこと】
_b0312(土)今回の大地震について思ったこと(1)出しっ放しの「大津波警報」、「津波警報」の弊害/大震災の名称の不一致

 今回の「東北地方太平洋沖地震」については、3月13日朝時点のNHKオンラインでは以下のような見出しのニュースが伝えられているが、まだ全容が分かっていない。
  • 福島第一原発3号機 緊急事態の通報
  • 福島の原発 予断を許さぬ状態
  • 福島第一原発1号機 海水で冷却
  • 原発「炉心溶融」はレベル4
  • 南三陸町で“1万人と連絡取れず”
  • 地震 死者は1000人超に
  • 津波 リアス式海岸や湾で増幅
 そういう状況ではあるが、現時点で思ったことをいくつか述べておきたい。
  • 出しっ放しの「大津波警報」、「津波警報」の弊害

     各種報道によれば、気象庁は3月12日の13時50分に津波関連情報を変更し、「大津波警報」発令地域を縮小、さらに、20時20分になって東北地方の太平洋沿岸に最後まで出されていた大津波警報を津波警報に切り替えた。しかし13日朝の時点でも、依然として岩手・宮城・福島・青森県太平洋沿岸に津波警報、それ以外の太平洋沿岸に津波注意報が発令されたままとなっている。[
    追記]3月13日午前07時30分には津波警報はすべて津波注意報に切り替えられた。津波注意報エリアも縮小された。

     気象庁としては、高いところで2m程度の津波が予想される状態が続いておりゼッタイ安全という保証はできないという立場を取らざるを得ないところもあるだろうが(←仮に津波警報を解除した後に大津波が到達するようなことがあれば重大責任を負わされる)、出しっ放しの警報というのは、警報としては殆ど意味をなさない。住民はしだいに危機感が薄れていくし、警報発令中に津波が来ない状態が続けば続くほど、「オオカミが来た」の嘘をつく子供の話と同様に、次第に信用されなくなってしまう。

     今回の大地震の大津波警報の第一報はまことに的確であり、警報発令直後に高台やビルの上階に逃げた人は確実に命が助かっていたが、であればこそ、「警報の直後に大津波」というhitの確率を高め、「警報が出ていても大津波は来なかった」というフォールスアラームの確率を低めるようにつとめなければならない。

     いずれにせよ、大津波警報や津波警報を発令する以上は、到達予想時刻もちゃんと知らせるべきである。出しっ放しの事なかれ主義に陥るのではなく、いったん警報をすべて解除した上で、次に到達する危険が高まった時に、真に緊急情報として警報を出したほうが、防災上は遙かに効果があると思う。

  • 大震災の名称の不一致

     地震そのものの名称と、その地震によって起こった震災の名称は同一ではない。阪神・淡路大震災の場合も、気象庁が地震そのものに命名した「兵庫県南部地震」に対し、政府が地震災害に対し、閣議了承された名称が「阪神・淡路大震災」であった。

     今回の「東北地方太平洋沖地震」という名称は、一般に使われる名称としてはあまりにも長々しい。「東北太平洋沖地震」としてしまうと太平洋の東北部で発生した地震のように受け止められてしまうし、「東北地方地震」では、日本海側を震源とする地震と区別できないのでこのような名称になったものと推測されるが、とにかく大震災の名称としては長すぎる。

     いっぽう、ウィキペディア(3月13日朝時点)では、この災害に関して災害翌日の時点で、産経新聞・朝日新聞・毎日新聞・時事通信社・フジテレビなどでは「東日本大震災」、共同通信社では「東日本大震災」「東北・関東大地震」、読売新聞・日本経済新聞・テレビ朝日などでは「東日本巨大地震」、日本テレビなどでは「東日本大地震」というように、さまざまな名称が錯綜していた。

     13日朝になってNHKニュースでは「東北関東大震災」という呼称がひんぱんに用いられるようになった。

     13日朝の時点では
    • 時事通信社:東日本大震災を激甚災害に指定=政府2011年 3月 13日 6:06 JST
      政府は13日、東日本大震災を激甚災害に指定する政令を閣議決定したと発表した。
       激甚災害の指定により、被災自治体が取り組む道路や農業用施設などの災害復旧事業に対する国庫補助率がかさ上げされる。 

    • NHKオンライン:東北関東大震災を激甚災害に指定3月13日 2時34分
      政府は12日夜の持ち回り閣議で、11日に発生した「東北関東大震災」による各地の地震災害について、復旧費用に対する国の補助率を引き上げる「激甚災害」に指定しました。
    というように、激甚災害に指定された震災の名称に不一致が見られるようだ。

     被害が特に大きかった場所から言えば「東北大震災」(←但し、太平洋側)、史上最大規模ということで名をとどめるなら「平成大震災」が妥当ではないかと思われるが、最終的には政府が使用する公的な呼称で定着していくのであろう。

     なお、いったん「大震災」と呼んでしまうと、「すでに起こった大地震による災害」というイメージが強くなってしまう。しかし3月13日の時点ではまだ災害は続発しており、今後ふたたび大きな余震や、別の地域を震源とする大地震が連鎖的に発生する恐れもゼロとは言えず警戒を怠ってはならない。


次回に続く。