じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 某ベーカリーレストランの閉店。数日前、1000円床屋に行く途中、馴染みの某ベーカリーレストランが閉店していることに気づいた。過去日記を検索したところ、このレストランを利用したという記載が1998年頃からある。その頃からカード会員にもなって家族の誕生日のお祝いなどでたびたび利用していたが、子どもたちが大学に進学するようになってからは一度も利用したことがない。理由は、パン食べ放題と言っても高齢化した私たちはそんなにたくさんは食べられないこと、グルメ目当ての時はファミレスではない高級レストランに行くようになったこと、などによる。

 このレストランチェーンは岡山発祥であるが、ネットで検索してみると、同一名を冠したレストランは、岡山県内では3店のみとなってしまった。同じ系列の回転寿司店も、津高店の閉店などにより2店のみに減少していて最近は全く利用していない。但し、カフェ、パスタ、中華料理などの店は逆に増えており、またレストランのほうも他県ではかなりの数にのぼっているので、経営不振というよりも地域のニーズに合わせて多様化を推進していることによる閉店ではないかという気がする。

 なお、この建物は、3月18日からこちらの店としてグランドオープンするという。もっとも、サラダバーやカレーの食べ放題セットつきといっても高齢化しつつある私にはあまり魅力は無いなあ。

 余談だが、ステーキと言えば、近隣に格安かつドリンクバー飲み放題という別の系列店があって時たま利用していたが、最近、「牛の横隔膜の肉を貼り合わせたものを「健康ステーキ」、注射器などで牛脂を注入した肉を「霜降サーロインステーキ」としてメニューに表示、販売していた。」として、数日前に消費者庁から措置命令を受けた。「健康ステーキ」は安全であるならこだわらないが、横隔膜だとは気づかなかったなあ。当該系列店のHPを見たところ、ホームページからダウンロードできるチラシには「健康ステーキとは、オーストラリア産牛ハラミ肉からスジ・脂身などを丁寧に取り除き、柔らかく食べやすいように重ね合わせてつくった、ヘルシーなオリジナルステーキです」との説明文が付加されていた。そうか、ハラミと言われると気づかなかったが、「ハラミ」と「横隔膜」はほぼ同一部位だったのね。


3月09日(水)

【思ったこと】
_b0309(水)日本環境心理学会第4回大会(5)里山保全NPO活動の明暗

 昨日の日記の続き。

 午後の口頭発表の最後は、里山保全NPO活動に参加している人たちの意識調査報告であった。

 発表によれば、1998年に「特定非営利活動促進法」(=NPO法人)が公布・施行され、その数は2002年には約8000、2010年には約4万というように年々増加しているという。1998年から2011年1月末までの統計によれば、認証されたNPO法人41864のうち、環境保全を図る活動数は12008、全体の28.8%にものぼっているという。反面、解散数も4281となっていて全体の10%にも達している。この10%という比率はNPO全体の比率であるので断定はできないが、環境保全NPO活動も必ずしも順風満帆に発展しているわけではなさそうだ。

 今回調査対象となったNPOの場合は、活動自体は、環境保全、生物多様性維持、(参加者の)引きこもり対策や癒やし、犯罪抑止などさまざまな効果が期待されているが、リピーターの参加者は決して多くない。理由はぬかるむ泥地でアカメヤナギを引き抜くという重労働が不人気であるためらしい。

 発表ではこのほか、「里山」への意識が必ずしもポジティブではないこと、現実には、「3つのシ(ケムシ、マムシ、ウルシ)」や、自死現場、犯罪などの場として暗いイメージをもって受け止められていること、若者世代では幼少時からの自然体験が希薄であったことなどが指摘された。(←50〜60歳代では、子どもの頃の楽しかった時期に回帰したいという傾向あり。)

 発表のあと、フロアからは、活動参加者の交流を活発にする必要なども指摘されたが、私自身はやはり、活動自体の目の見える成果が第一の強化因であろうとは思う。あとは、参加者各位の、日常諸活動(仕事、他の趣味など)との競合の問題であろう。1日24時間、1週間は7日間というように参加者各位の活動可能時間は限られているわけで、NPOだけがすべてではない。誰かが先導的役割を果たそうとすれば、それ以外の協力者はどうしてもリーダー任せになってしまう。リーダーが体調を崩せば組織全体が崩壊するということはよくあることだ。また、NPOが活発であればあるほどついていけない人も出てくるし、意見が合わずに分裂していくということもある。

 元の話題に戻るならば、環境保全NPOの固有の問題と、ボランティア活動全般にわたる問題はある程度分離して検討したほうがよいかと思った。

 なお、昨年10月の日本心理学会では、ワークショップのタイトル上、もっぱら自然環境の問題が取り上げられていたが、今回の大会では、植物や自然環境についての研究発表はこの1件のみであった。

 ということで、今回の大会参加のメモと感想は最終回とさせていただく。今後の発展に期待したい。