じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



02月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§
2011年版・岡山大学構内でお花見(3)

農学部農場の梅が見頃となってきた。ここには、早咲き、遅咲き、八重、白梅と紅梅、...など多種多様の梅があり、わざわざ梅の観光名所まで出かけなくてもお花見を十分に楽しむことができる。

2月3日(木)

【思ったこと】
_b0203(木)行動主義の再構成(9)依存性の量的分析は可能か? (1)

 補足の説明のために少々、間があいてしまったが、今回は、1月26日の日記で提起した、

●依存性の量的分析は可能か?

について検討を加えていきたいと思う。

 まずここでいう依存性であるが、1月26日に述べたように、
オペラント行動は、行動のほうが独立していて、その生起に依存して環境側が変化する。しかし、その行動が強化されるか消去されるか弱化されるのかということは、環境側でどういう変化が生じるのかに依存している。
すなわち、「依存」には、「オペラント行動に依存して環境が変化する」という意味と「行動→環境変化」に依存してその後の行動が変容するという2つの意味があり、レベルが異なっている。また、その際の環境変化というのは、「山に登ったら遠くの景色が見えた」というように行動主体側からの視点による環境変化であって、環境そのものの客観的な変化を前提としているわけではない点に留意しておく必要がある。

 さて、「直前→行動→直後」という単線的な行動随伴性では、行動の直後にどういうふうに結果が生じるのかということを量的に表すことができる。その代表的な指標は「強化率」、「強化量」である。また、もう少し拡張すると、「強化の遅延」、並立スケジュールにおける「強化率の相対比」なども記述することができる。

 さらには、記述統計の分割表(英語では、随伴性と同じ意味のcontingencyを使って「contingency table」と呼ばれる)、あるいは、信号検出の「Hit」、「False alarm」、「Miss」、「Correct rejection」と同じような表を作って、行動した場合としなかった場合それぞれの環境変化を比較するという方法もある。もっとも、離散的な現象では、生起確率というのは、何かを分母に定めなければ計算することができない。ところが、その場合、特定場面に限定して分母を定めるのか、日常生活全般、あるいはその個体の一生をいうスパンで分母を定めるのかによって、確率の相対的大きさまでが変わってくることはある。

 例えば、回転かごに入れられたラットに対して、「(一定速度以上で)輪を回していれば平均10分につき1回、輪をまわさずにじっとしてれば平均5分につき1回、餌粒が出る」という条件を設定したとする。この場合、回転かごという空間の中だけで見れば、じっとしていたほうがたくさんの餌をもらえてお得だということになる。しかし、回転かごの外では1日に1回しか餌をもらえないとすると、かごの外と中で比較した時には、輪を回していたほうが高い確率で餌をもらえるということになる。おそらくこの実験状況では、ラットがたまたま輪を回していた時に餌が出てくるので、輪回しは強化されるものと思われるが、それはそれとして、継続的な状態を、確率の大きさだけで記述したり比較したりすることはそう簡単にはできない。


次回に続く。