じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



10月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§
 農学部農場の田んぼで稲刈りが始まった。周辺の民有地の田んぼでは稲刈りは一週間ほど前に完了しており、私が通りがけに見られる範囲ではこの田んぼが最も遅い。


10月26日(火)

【思ったこと】
_a1026(火)日本心理学会第74回大会(33)ことばと社会:心理学的アプローチの可能性と問題点(1)

 日本心理学会第74回大会が行われたのは先月の9月20日〜22日のことであり、ダラダラとメモ・感想を書いているうちに1ヶ月以上が経過してしまった。メモは残っているものの、記憶のほうは相当に薄れてしまった。ということで、この連載では、もう1セッション分だけ取り上げて今年度大会の最終回とさせていただく。

 さて、最後に取り上げるのは、日程上は時間的に前後するが、第一日目の午後に行われた、

●ことばと社会:心理学的アプローチの可能性と問題点 20日 12:30-14:30

というワークショップである。

 発表論文集によれば、企画趣旨は
言語のはたらきが我々の生活に及ぼす影響力は、日ごと大きくなっている。たとえば司法の場では、裁判員制度の創設などにより、一般人の思考と発言が従来よりも強く反映される時代になった。また、「多文化の共生」が強調される中、異なる文化や思考様式を持つ人々とのコミュニケーションは、その重要度を増す一方である。さて心理学者にとって言語は、人間の思考を映し出す鏡として有用な研究ツールである。他方、言語学者にとっては、人間の認知や行動、そして文化や社会制度は、言語の特徴が発揮される舞台として格好の研究材料となる。本ワークショップでは、心理学における言語研究の魅力と問題点について、法言語学、対照言語学、語用論的発達研究、文化心理学などの領域から話題提供をしていただく。そして、言語社会心理学の観点からの指定討論をもとに、活発な学際的議論を行いたい。
と記されていた。これに参加したのは、行動と文化について起用論文を書いたばかりであったこと(現在、初稿待ち)、また、卒論生や院生の中に、裁判員制度や文化心理学関連の研究をしている者が複数おり、指導の参考になればと思ったことが主な理由であった。

 もっとも、大会初日でスケジュールに不慣れだったことと、老眼でプログラムの文字がよく見えなかったこともあって、私は、午後のセッションは13時半から始まるものだと勘違いしており、20分ほど遅刻してしまった。企画趣旨説明を拝聴できなかったのはまことに迂闊であった。


次回に続く。