じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 2010年版・岡山大学構内でお花見(81)ヒガンバナ見頃。

 例年より遅めに開花した彼岸花(9月27日の楽天版参照)が見頃を迎えている。朝日が差し込む頃、木陰を背景に撮ると引き立って見えるようだ。

9月29日(水)



【小さな話題】

ゲゲゲの女房

 日本心理学会関連の話題を取り上げていたために後回しになってしまったが、先週、

NHK朝ドラゲゲゲの女房

が最終回を迎えた。朝ドラは全く視ないと宣言していた私自身にとってはまことに異例であり、毎回録画し、結局、第1回から第156回までのすべてをDVDにダビングすることに成功した。この朝ドラに興味を持ったのは、以前から何度か訪れたことのある境港や、子どもの頃からいろいろな思い出の多い調布が舞台になっていること、事前に水木しげる・武良布枝御夫妻登場の関連番組を何本か拝見して興味を持ったことなどが挙げられる。

 もっとも、夏休み前は朝8時頃に出勤することが多く、この番組をナマで視たことは殆ど無かった。DVDにダビングしたのも、熱烈なファンだったからではなくて、見逃しを避けようとしたためにすぎない。じつは、最終回も、最後のシーン以外は視ておらず、最終週のストーリーがどうなっていたのかさえ把握できていない。

 それから、番組主題歌の「ありがとう」だが、私は、番組が終わるまで、歌詞の出だしは、

●ありがとオー、手伝えなくって...

だと思い込んでいた。なぜ「手伝えなくって」かと言えば、ヒロインの布美枝さんは夫の水木しげるがどんなに忙しくても、マンガを描く手伝いをすることができないと思ったからである。妻に、「ありがとオー」ではなくて「ごめんなさい、手伝えなくって」じゃないかなあと言ったこともあった。ところが、、番組終了後にネットで歌詞を検索してみると、

●“ありがとう”って伝えたくて

であったことが判明。ま、私の歌詞理解力の低さはこんなもので、今回が初めてというわけでもない。

 余談だが、ウィキペディアでも取り上げられているように、この朝ドラは、「ぴったんこカン・カン」(TBS、ホンモノのぴったんこさんはこちら)などの民放番組でも取り上げられた。人気便乗などか、朝ドラ終了後に何かの別企画をもくろんでいるのか不明であるが、とにかく、まことに異例であるという印象を受けた。

【思ったこと】
_a0929(水)日本心理学会第74回大会(9)素朴弁証法と心理学的成果(1)

 今回からは、大会第2日の朝一番に行われた、

●Naive Dialectcism and its Psychological Consequences: A Decade of Empirical Study.素朴弁証法と心理学的成果―この10 年間の実証的研究― 9月21日 9:30-11:30

という招待講演について、メモと感想を記すことにしたい。

 講演者は、中国・精華大学とカリフォルニア大学・バークレイ校の心理学部教授の彭★平氏。(★は「凱」に似ているが、偏のところは、「山」の下に「己」。英語表記は、Kaiping Pengと記されていた。) 講演は中国語で行われたが、日本語の通訳がついた。中国語の演題は「水与石:弁証自我及其心理学意義」となっていた。

 大会プログラムによれば、彭氏は、これまでに文化心理・社会心理および心理学方法論に関する著書8冊、論文95本を出版し、2007年の准教授レベルでは「世界で最も引用されている社会心理学者」ということであった。

 これだけ有名な方が来られるのだから、さぞかし大勢の聴衆が集まるのではないかと思い、急ぎ足で会場に向かったのだが、開始10分ほど前に会場の大講義室に私が入室した時には、場内にはまだ数人しか着席していなかった。結局、講演の開始時に集まっていたのは講演者や司会者を含めて17人のみ。講演の終わる頃になってやっと32人に達しただけで、せっかく来られた彭先生には、まことに失礼なことになってしまった。

 参加者がきわめて少なかった原因としては、
  1. そもそも、学会参加者の大半は、自分の発表を成功させることで精一杯で、講演を聴く余裕が無い。
  2. 第一日目の夜に深夜まで打ち合わせ(もしくは宴会?)をしていて、9時半には間に合わなかった。
  3. 同一時間帯に国際賞(奨励賞)講演「視覚情報の判断に見られる東アジア文化圏と欧米圏の人々の特徴:文化心理学の試み」という類似テーマの講演があり、そちらのほうに聴衆が流れてしまった。
といった可能性が考えられる。じつは私自身も、当初は、同じ時間帯に予定されていた「自己の同一性はどのように作られるのか−人生構築理論の提唱−」というワークショップや「超高齢社会に心理学はいかに貢献できるか」というシンポジウムに参加しようかどうか非常に迷ったところであったが、外国の研究者による招待講演はなかなか拝聴する機会が無いと考えて、本講演のほうを選んだ次第であった。

 次回に続く。