じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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9月12日(日)

東トルコで思ったこと(13)トルコの交通事情あれこれ

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 東トルコ旅行中に撮影した交通関連の写真のコレクション。
  • 上段:追い越し禁止と、禁止解除の標識。「解除」のほうの標識は、遠くからは、笑顔マークのように見えた。
  • 中段:雨でスリップした救急車の事故現場。すでに別の救急車が到着しており、事故によるけが人は出ていない模様であった。旅行中に目撃した事故は、この写真のほか、貨物トラック(果物など)による横転事故1件のみであった。街中を除けば通行量はそれほど多くないので、日本よりは比較的安全と言えるかもしれない。

     なお、トルコでの観光バス事故としては、2006年10月17日の死傷事故などが知られている。リンク先の記事でも指摘されているが、一般に企画旅行型の海外ツアーであっても、現地での手配は現地旅行会社に委託され、そこからさらに、バス会社に委託される。運転手は1人のみで、1日の運転時間が12時間を超えることもある。日本の国内法であれこれ要求できる問題ではなく、けっきょく、どういう現地会社と契約しているかという企画会社の質に依存していると言うほかはない。

     今回のツアーの運転手はバス席に運転歴などを表示しており、きわめて上手であった。以前、ボリビアのウユニからスクレに向かった大型バスの場合などは、出発時に遅刻したり、下り坂の途中でブレーキばかり踏んでいて、日本人旅行者からもヴェイパーロック現象 (vapor lock) が起こるのではないかと不安の声が上がったほどであった。あまりにも運転が下手なので、添乗員と現地世話人が「じゃあ代わりに運転できるか?」などと口論していた。
  • 下段:トルコでは自転車に乗るのはもっぱら子どもたちだけで、大人はあまり利用しないと聞いた。但し、全くゼロというわけではなく、荷台を運ぶ自転車のほか、最下段のようにごく普通に自転車で移動している男性もあった。




【小さな話題】

民主党の代表選挙雑感とニュー自民党

 各種報道によれば、14日の民主党代表選挙を前に、菅氏、小沢氏の両陣営は、態度を明らかにしていない議員への働きかけをギリギリまで続けているという。

 この選挙は、政党の代表を決めるという私的な選挙であるが、民主党が衆議院過半数を占めている現在においては、実質的に総理大臣を決める選挙ということになる。であるからして、少なくとも国会議員においては、個人的な人脈や恩義ではなく、国の将来を第一に考えて代表選挙にのぞんでもらいたいと思う。

 私個人の印象としては、まず、これまでの経緯を一切考慮せず、単純に政策を比較するというだけであるなら、菅氏よりは小沢氏の訴えている内容のほうが新鮮味があり、新しい日本が作れるという希望が持てそうな気がする。但しこれはあくまで、これまでの経緯を無視した場合の判断である。もし、小沢氏がそういう政策を実現したいと考えていたのであれば、昨年9月16日から今年の6月8日まで続いていた鳩山内閣時代にもっと力を尽くすことができたはずである。それを怠って、今頃になって新しい(新しそう)なことを主張しても、現実にそれが実行できるのかという疑問のほうが大きい。

 同じことは鳩山氏の姿勢についても言える。菅内閣の現在のやり方を批判する以前に、ご自身でなぜ小沢氏が提言しているような政策を推進できなかったのか、まずそのことから総括・反省するべきであろう。いずれにせよ、鳩山氏の小沢支持表明は、国の将来のためというより、個人的にお世話になったからその恩返しで支持するというよう印象を受けざるを得ない。

 未だに態度を明らかにしていない国会議員もおられるということだが、私にとっては、優柔不断な日和見主義者のように見えてならない。そういう人たちはおそらく「支持者の考えをよく聞いてからでないと態度を決められない」などときれい事を語っているのだろうが、政治家たる者は、支持者の意見を聞く前にまず自分の信念を明確にし、政策立案や遂行に主体的に関わっていくべきである。支持者の言いなりになって、支持母体の利権確保のためだけに働くというのでは族議員と一緒で、国益を損なうばかりだ。小沢さんが立候補したからその考えに賛成というのではなく、小沢さん立候補の有無にかかわらず、菅政権やそれより前の鳩山政権のやり方に文句があるなら、積極的に発言をして是正を求めていくべきである。

 とにかく、今回の代表選挙で、どの議員がどちらを支持したのか、鳩山政権や菅政権のもとでどういう態度をとってきたのかが露わになる。次回の総選挙や参院選挙では、単に候補者が民主党公認であるかどうかだけでなく、代表選挙の前後でどういう態度をとったのかということも十分に踏まえて投票するべきであろう。

 余談だが、自民党のほうでも9月9日、谷垣総裁のもとで、新幹事長に石原伸晃組織運動本部長、新総務会長に小池百合子広報本部長をそれぞれ充てることを決めたという。(石破茂政務調査会長は再任。) これで自民党の3役は全員が50歳代になったという。なんだか、菅氏や小沢氏よりも、こちらの自民党のほうが期待が持てそうな気もするが、現実問題として、もはや自民党には単独で政権を奪還する力は無い。それよりも、民主党や、みんなの党などを含めて、大きな政府を維持しようという政党と、小さな政府に改革しようという政党という対立軸で政界が再編されれば、論点はもっと明確になるのではないかと思う。もっとも、二大政党間であまりにも路線が異なると、政権交代による混乱が大きくなりすぎる。アメリカの二大政党と同様、それぞれの政党の内部に、あるいは小さな政府派と大きな政府派、あるいはリベラルと保守という緩やかな対立があって、その調整の中で穏便な路線をまもっていくというほうが無難であるかもしれないとは思う。

 あと、これも全くの余談だが、自民党の役員の集まりでは相変わらずテーブルの上に灰皿が置かれているようだ。単なる飾りかもしれないが、とにかく会議中に灰皿は不要。私自身は、タバコを吸いながら会議をするような政治家は、ゼッタイに支持しない。