じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 2010年版・岡山大学構内でお花見(72)ヒマワリ畑その後

 7月6日の日記で、見頃を迎えたヒマワリ畑の写真を掲載した。その後、梅雨末期の大雨が続いたが、ヒマワリのほうは幾分うなだれている花もあるものの、まだまだしっかりと花を咲かせている。


7月13日(火)

【思ったこと】
_a0713(火)[一般]参議院は定員20人、比例区のみでよい

 昨日の日記で「今のままの参議院は必要ない」と書いたことについてもう少し補足しておく。

 今回の参議院選挙の結果、参議院と衆議院で与野党の数の差が逆転するという「ねじれ国会」が再び出現したが、このことが日本の将来のためになることなのか、はななだ疑問に思う。では、衆議院を解散して、再び自民党に政権を渡せば安定するのかということだが、朝日新聞の世論調査(7/12〜7/13実施)によれば、「いまの自民党は政権を任せてもよい政党だと思いますか」という問いに「そう思う」と答えたのはわずか17%にすぎず、「そう思わない」は64%に達しており、現時点では、先は見えにくい状況にある。連立政権の場合はどうしても駆け引きによる妥協が多くなり、それぞれの政党の主張に配慮することで結果的に、ちぐはぐな政策になったり、連立の組み替えで一貫性を欠くという恐れが出てきてしまう。

 昨日の日記でも書いたが、今の参議院は、衆議院と同じような政党が議席を占めており、わざわざ2回審議しても、審議の過程で結論が変わっていくということはまずない。変わるとしても、審議の裏で政党間で駆け引きが行われていくだけである。参議院と衆議院で「ねじれ」が起きやすいのは、単に選挙の方式が異なるからである。(←かつては衆議院も参議院も中選挙区であったので議席の比率には大差なかったが、衆議院で小選挙区当選者が多数を占めるようになったことで、ねじれが起こりやすくなった。)

 衆議院選で落選した人が参議院選挙に立候補するというケースも多々ある。一概に悪いとは言えないが、参議院議員にふさわしい人は、衆議院議員にふさわしい人と異なるべきであり、そのためには選挙の方法を変えなければならないと思う。




 では、どうすればよいのか。昨日も述べたが、参議院は、日本の国の中長期的な課題について、政党の枠にとらわれずに議論を尽くす場に変えるべきであると思う。そのためには、
  1. 子育て支援制度、高齢者福祉制度、教育、医療、外交・防衛、中長期的な経済戦略などについて、長時間をかけて審議する。これらの問題についての議員立法権を、衆議院より優先的に与える。
  2. 全員無所属で立候補する。政党の推薦を受けてもよいが、議決にあたって党議拘束は一切受けない。
  3. 議員定数は20人として、3年ごとに10人ずつ改選する。
  4. 選挙は、比例区のみとする。
 参議院議員が20人となれば、それぞれの議員の顔や主張がはっきりしてくる。各議員はそのつど独自の見解を主張するが、その発言内容はそのつど公開されるので、無責任な発言は許されないし、勉強不足があれば直ちに追及される。であるからして、タレントや元・スポーツ選手が、人気だけで選ばれることはなくなる。

 かつて、参議院の全国区は、選挙運動にカネがかかりすぎるとか、族議員が出やすいといった批判があった。しかし、選挙運動をインターネットとテレビの政見放送だけに限定すればカネの問題は防げる。族議員については、団体からの政治献金を禁止し、かつ、参議院議員どうしの白熱した議論の中で族議員的な主張を徹底的に叩けば、防げるはずである。

 とにかく、今の代議制民主主義社会は、民意を問うというシステムとしては優れているが、反面、ポピュリズムに迎合するばかりに「ぶれ」が生じたり、長期的な一貫性を欠くという問題点がある。これを解決する一番の方法は、参議院の徹底的な改革にあると私は思う。