じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 今年はネコ年(6)暗闇の帝王

 月に2〜3回程度だけ現れる雄ネコ。近づくとすぐに逃げてしまうので正体はイマイチ分からないが、撮影記録によれば、初登場は2007年10月1日、「気性の荒い母ネコ」と一緒に出現した。このあたりで生まれている子猫の父親はすべて、この雄ネコの子どもではないかと推測される。写真下は、2009年7月22日早朝、三毛猫に誘惑されているところ。毛並みの共通性からみても、このあたり一帯で見かける子猫の父親である可能性が高い。

 なお、ネコのプライバシー保護のため、場所が特定されるような背景は消してある。


1月6日(水)

【思ったこと】
_a0106(水)[一般]動画と写真の違い

 1月4日に放送された、

NHK 「7サミット 極限への挑戦

という番組を録画&再生により視聴した。登場した栗城さんは、「自らの登山をカメラ片手に撮影しながら登る」登山家として知られている。

 山登りの番組としては、NHKの週間 日本の名峰をほぼ欠かさず見ているが、それらはいずれも、登山中の風景を紹介する番組であって、登山者自身の「登る」という行動自体は伝えられていない。その点、栗城さんの動画は、撮影機材とメディアの制約上画質はイマイチであるが、ご本人自身の思い、努力、苦労がひしひしと伝わってくる。山登りの意味という点から考えると、週間 日本の名峰のような番組は、ケーブルカーやロープウェイで山頂まで登って景色を楽しむ場合と似ているのに対して、栗城さんの動画は、ふもとから自分の足で一歩一歩登って頂上に達するというような努力の成果=達成感のようなものを感じる。

 このことでふと思ったが、風景の美しさを伝えるというのであれば高画質の写真(=静止画像)が一番、しかし、登るという行動を他者に伝えるということになると、写真という手段では困難、やはり動画が必要になってくるように思う。

 最近は、山登り以外にもさまざまな動画が配信されている。NHKでは、特ダネ投稿 DO画という特設サイトまであり、興味深い動画が日々投稿されている模様である。写真形式の「珍風景」と異なり、動画では、動き自体の面白さが表現できる。ネット上では、今後ますます動画情報による交流が活発になっていくものと思う。




 もっとも、いくら動画が発展しても、写真(=静止画像)という情報伝達手段が衰退・消滅することはありえないと思う。その一番の理由は、「動画は見る者の時間を拘束する」という特徴にある。動いている対象をナマで見るということはすなわち、動いている対象によって一定時間、自由を拘束されるということと同等である。10枚の写真であれば、ほんの数秒でもできるし、好きな写真だけを即時に取り出してじっくりと眺めることができるが、5分間の動画を10本見るにはどうしても5×10=50分の時間が必要になってしまう。

 アクションゲームやRPGのように自分で操作できる「動画」もあるが、この場合も、ゲームによって時間を拘束されていると言うことはできる。

 鑑賞のために時間を要するものとしては音楽もある。1時間の演奏を聴くというのはその音楽によって1時間拘束されるというのと同じことだ。但し、音楽は聴覚刺激であるため、他の行動をしながら聴くという並列処理が可能である。この点、動画は視覚機能を拘束するため、他の行動と並行させることは困難。注意散漫になるだけのことだ。

 いずれにしても、配信される動画を見るということは、写真を見るということに比べるとかなり受け身的であり、その人の生活時間を拘束することは間違いなさそう。そのいっぽう、ナマの行動を伝えるという点では写真より遙かに優れた媒体であると言えよう。