じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 “岡山大学うぇるかむデー”と“Okayama Daigaku Fantasy「冬の幻」”

 昨日の日記でも言及したように、12月16日夕刻、生協食堂(北福利施設=マスカットユニオン)前の広場では、岡山大学うぇるかむデーが開催され、同時に、Okayama Daigaku Fantasy「冬の幻」の点灯が行われた。

 この日は長時間会議が4つもあって、うぇるかむデーには参加できなかったが、夕食後の散歩時に、すばらしいイルミネーションと、JAZZ研究会の演奏(写真右下。最後の曲のみ)を楽しませていただくことができた。



12月16日(水)

【ちょっと思ったこと】

普天間基地の移設問題のアメリカ側代表は海兵隊総司令官?

 沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題が議論を呼んでいるようだが、気になるのは、
米海兵隊コンウェイ総司令官は15日の記者会見で、鳩山政権が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の結論を先送りしたことについて「それが彼らの決定ならば遺憾だ」と述べ、米軍の再編計画が日米の合意通りに進まない状況に懸念を示した。
という内容が、あたかもアメリカの代表の「再編計画全体への影響を懸念する声」であるかのように報じられていることである(←17日朝05時台のNHKニュースでも取り上げられていた)。現場指揮官としての総司令官の存在は大きいが、アメリカは文民統制の国家である。軍人トップの声がアメリカ合衆国の公式の見解であるかのように大々的に取り上げられるのはおかしい。と思いつつ、ネットで検索したところ、きっこさんのブログ(12/17付け)でこの問題が詳しく論じられていることに気づいた。きっこさんのブログはアンテナ経由でも時たま拝読し、大いに勉強させていただいている。

 ところで、このことに限らず、普天間問題が長引くとアメリカのご機嫌を損ねる、みたいな主張を展開している政治家や評論家がいるのも、どうかなあと思う。未だに敗戦のトラウマがあるのか、あるいは単にアメリカと仲良くすることが日本の経済発展の根幹であると思っているだけなのかはよく分からないが、とにかく、アメリは日本の守護神でも何でもない。

 別にアメリカに限らず、世界中のどの国でもそうだと思うが、何かの安全保障条約を結んで相手国を守ろうとすることがあるとすれば、それはあくまで自国の利益になる場合に限られる。もちろん、60年安保以来50年、日本がおおむね平和であり続けたのは(←拉致問題などもあったので「おおむね」であるかどうかも確信できないが)、安保体制に帰するところが大きいとは思う。しかし、それは決して、アメリカのご厚意によって成り立っていたわけではない。冷戦の時代には、日本をアメリカの傘の下にとどめておき、日本の領土に基地を設けておくことがアメリカ自身の利益になるからそうしていたまでのことである。もちろん、日本もそのことによって、日米貿易上の恩恵を受け、また、徴兵制などを実施しなくても他国の侵略を避けることができた(←拉致問題などもあったので侵略されていなかったとは断言できないが)というわけで、互恵関係が成り立っていたから現状が保たれてきたのである。しかし、将来的にも、アメリカにとって日本が利用価値のある国であるかどうかは保証されない。かつてのベトナム戦争も、最近のイラク戦争もそうだが、アメリカが戦うのはあくまで自国の利益のためである。ベトナムやイラクの民衆を圧政から救うためでは決してなかった。将来的にも、アメリカが日本の民衆を救うために戦うなどということは決してない。日本を守ってやることがアメリカ自身の利益になると判断したときだけ兵を送り込んでくるだろう。

 では、アメリカの機嫌を損ねて、アメリカのほうから日米安保条約の終了を宣告したときはどうすればよいのか。そのことも想定した上で、やはり日本独自の自立した防衛体制を強固にしておくことは必要であるとは思う。

 もっとも、戦争を避けるためには、強い軍隊ではダメだ。戦争というのは、2国間の利害の対立によって生じるものである。それぞれの国において、仮に戦争になると甚大な損失を被るというような人々が多数派を占めている限りはわざわざ戦争をしかけたりはしない。であるからして、まずは、近隣の国々との戦略的互恵関係を強固にすることである。経済交流においては、自国だけ儲かるような貿易ではダメであり、あくまで、それぞれの国の人たちにとってメリットになるような形での関係を重視していかなければならない。