じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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2009年版・岡山大学構内の紅葉(10)文学部中庭のソメイヨシノの紅葉

 桜というと春のお花見以外には鑑賞価値の無い樹木のように思われるが、秋もお花見に匹敵するくらいに美しい紅葉が見られる。自転車置き場の屋根に積もる落ち葉にも趣がある。昨年、一般教育棟中庭で撮影した写真が2008年11月10日の日記にあり。



11月9日(月)

【ちょっと思ったこと】

犯罪報道、騒ぎすぎ

 ここ数日、TVニュースや新聞で、殺人事件や不審死、元・芸能人の判決など、犯罪に関する報道がトップ項目にならぶことが多いが、どんなものかなあ。劇場型の話題で視聴率を稼ぐ一方、世の中のもっと大事なことから関心をそらし、報道機関としての使命を果たしていないように思えてならない。

 11月10日(火)のNHKおはよう日本では、
  • イギリス人女性が殺害された事件で、死体遺棄の疑いで指名手配されている市橋達也容疑者は、先月、整形手術を受けた名古屋の病院で「ホテルに泊まっている」と話していたことがわかり、警察は、人目につきにくいホテルやインターネットカフェなどを使って逃亡を続けている疑いがあるとみて捜査している。
  • 広島県の山の中で女子大学生の遺体の一部が見つかった事件で、警察は、女子大学生が最後に目撃された浜田市内のアルバイト先の周辺で大規模な検問を行い、不審な車がないか捜査を進めている。
といったニュースがトップ項目に挙げられていたが、政治、経済、その他重要ニュースがひしめいている中で、この2つの事件の捜査の途中経過をトップで伝えることにどれだけの報道価値があるだろうか。

 市橋容疑者の件では、「人目につきにくいホテルやインターネットカフェなどを使って逃亡を続けている疑いがある」というが、別に、当人が「ホテルに泊まっている」と話そうが話すまいが、犯罪容疑者というのは人目につきにくい所を転々とするのが当然ではないかなあ。整形手術後の写真が繰り返し報道されれば、逮捕につながる可能性はあるだろうが。

 もう1つの女子大生殺害事件はまことに残虐で一刻も早い犯人逮捕を願うばかりであるが、現段階で捜査状況の途中経過を報道しても、犯人逮捕に役立てることは難しいように思う。被害者の親族の方々にしても、あのような形で、バラバラにされた遺体の状況や、被害者の個人情報が大々的に報道されることは本意ではないと思う。まことに残念ではあるが、今はただ、静かに、警察の捜査にゆだねるほかはあるまい。

 このほか、30代半ばの女性に絡む不審死が2件、さらに、元・芸能人の覚せい剤取締法違反の判決の報道があった。

 元・芸能人の判決については、民放のニュース番組が大々的に取り上げていたようだが、そんなに大騒ぎすることではない、じつにくだらない事件である(2009年8月8日の日記参照)。ちなみに、この元・芸能人は介護の道に進むことを明らかにしているそうだが、そのことをもって反省の証拠とみなす向きがあるとすれば大間違いである。介護や福祉に携わる方々は、みな誇りをもって自らの役割に前向きの意義を見いだしているからこそ仕事を続けているのである。何かの事件を起こした人の免罪符や情状酌量の道具に使われてしまったのではたまったものではない。当人が事件について反省しているというのであれば、まずは、事件の全容(関係者、入手先、入手方法など)を明らかにし、同様の事件の撲滅に協力するべきである。「福祉」を口にすればそれだけで反省の証拠になるなどという風潮があるとすれば、断固として粉砕する必要がある。

11/11追記]
 市橋容疑者は11月10日の夕刻に逮捕された。
 また、元・芸能人は、某私立大のソーシャルワーク学部に入学することが決まっていたという。この学部は、パソコン、携帯電話のIT技術を利用し、通信教育システムで学ぶことができ、介護福祉士、社会福祉士などの国家試験の受験資格を取得できるという。但し実習のためにはキャンパスに通う必要がある。