じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 左側の3枚は、私が過去に訪れたアジア地域の風景(正解は、↓の本文参照)。右の3枚は今回の米国旅行で撮影した写真。それぞれに類似性があり、「あれっ、これってどこかで見た風景だなあ」と感じることがある。


9月15日(火)

【思ったこと】
_90915(火)[旅行]海外旅行先で「あれ、これってどこかで見た風景だなあ」と感じる理由

 昨日の日記に記したように、今回の米国を旅行を含めて、私自身の海外旅行の回数は合計28回、滞在した国・地域は27となった。

 この28回の旅行先は、繰り返し経由する都市を除けばすべて別の場所であり、それぞれに新鮮な感動があった。

 そのいっぽう、最近は、「あれ、これってどこかで見た風景だなあ」とか「これって、○○とそっくり!」と感じることも多くなった。上掲の写真の左側3枚は、私が過去に訪れたアジア地域の風景であり、上から、中国・ツァイダム盆地イラン・アルボルズ山脈モンゴル・ムルン近郊となっている。いっぽう右側の3枚はいずれも今回の旅行で撮影したものであり、一番上と下の写真は、グランドキャニオンからアンテロープ・キャニオンに向かう途中、真ん中はザイオン国立公園内の風景である。今回の旅行ではこのほか、オーストラリア(タスマニアを含む)、エジプト、チリ、アルゼンチン、ボリビアなどとの風景の類似性を感じることも多かった。

 この「あれ、これってどこかで見た風景だなあ」という印象はどこから生まれてくるものなのだろうか。これには少なくとも2つの理由があると思う。

 第一は、私自身が好んで訪れる場所が、北緯30°から40°の中緯度乾燥地帯に集中しており、もともと気候風土が似ているので似た風景もよく見られるのではないかという理由である。

 第二は、世の中すべて違ったものばかりが目に映る中で、人間心理の特性として、似たものを見つけると強く印象づけられ記憶に残りやすいのではないかという理由が挙げられる。米国・乾燥地帯とモンゴルの風景写真を100枚ずつ提示されれば、どれも異なって見えるであろう。しかし、その中の何か共通する特徴に気づいた時には、「あれ、これってどこかで見た風景だなあ」と強く印象づけられるのである。

 類似性を感じる理由は他にもいろいろあると思うが、とにかく、何度か海外に出かけていると、今まで見たことも無いような自然風景に出会えるチャンスはしだいに減ってくる。その分、辺境地域に足を運ぼうとする傾向が高くなっていく。

 なお、以上述べた類似性は、あくまで自然風景に関することである。それぞれの地域の固有の文化、あるいは特徴的な町並み、建築物などに接するぶんには、どこに行っても新鮮な感動が得られるに違いない。但し、私個人は、ピラミッドのような巨大建造物やスクレポトシのように、町全体の景観が世界遺産に登録されているようなスケールの大きな風景を別として、ごく平凡な町並みの一角にぽつんと建っているような歴史的建造物巡りには全く興味がわかないので、これから先、もし健康であり続けたとしても、どうしても行ってみたい場所というのはかなり限られてきていると言える。むしろ、日本庭園を前に、静かに瞑想にふけることを好むようになるかもしれない。