じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2009年版・岡山大学構内でお花見(67)大雨の後の青空とイヌザンショウの花

 岡山では8月9日と10日の2日間で合計127ミリの雨が降った。8月1日からの累計降水量158.5ミリ。すでに、8月の平均降水量90.9ミリを大きく上回っている。

 写真は、8月11日に久しぶりに出現した夏空。白い花は、葉っぱや茎の特徴からイヌザンショウではないかと思われる。


8月11日(火)

【ちょっと思ったこと】

地震被害と豪雨被害と人間行動

 8月11日早朝に駿河湾を震源とする、最大震度6弱の地震が発生したが、各種報道によれば、この地震で亡くなった方は1名、けがをした人は1都3県であわせて111人(NHKが各地の放送局を通じてまとめた8月12日04時45分現在の情報)。また、静岡県のまとめにれば、この地震で壊れた住宅は、静岡県内の21の市と町で3300棟余りに上っているが、住宅の全壊または半壊の被害の報告は、これまでのところ入っていないとのことだ。

 今回の地震で唯一お亡くなりになったと伝えられているのは43歳の女性であり、自宅のマンションの部屋で大量の本に埋もれて死亡しているのが見つかったということである。現場の状況が分からないので、本が頭にぶつかってショック死されたのか、本に埋もれて窒息死されたのか、あるいはそれ以外の原因によるものかは不明である。しかしいずれにせよ、地震による直接の被害とは言い切れない面がある。

 今回の地震は震度6弱という強い揺れがあったにもかかわらず被害は軽くて済んだ。8月12日の朝日新聞朝刊にも記されていたように、その理由の1つは、静岡県の住民が日頃から東海地震に備えて家具固定、耐震住宅化、防災訓練などの対策をとっていたことにあるようだ。こういうことを言っては何だが、自然災害への備えが不十分とされる岡山で同じ規模の地震が起きたら、こんなことでは済まされなかっただろう。




 そのいっぽう、台風9号関連の大雨(←昨日も述べたが、台風9号の直接の大雨ではない)で亡くなった方は、兵庫県、岡山県、徳島県で合わせて15人、行方のわからない人は12人であり、大型台風来襲なみの大惨事になってしまった。

 こちらの被害で特に注目しなければならない点は、避難途中に濁流に巻き込まれて亡くなったり行方不明になった方が数多く含まれている点である。結果論になるが、避難勧告に応じずに自宅で待機していればこのような被害に遭わなかったわけで、避難勧告発出時の対応を改めて問い直さなければなるまい。当時、現場では、誰も予想できなかったほど急激に水かさが増えたものとは思うが、昨今の異常気象多発の中では、あらゆる危険性を考慮に入れなければなるまい。崖崩れや土石流の警戒地域であれば避難勧告の有無にかかわらず一刻も速い避難が求められるが、平地の一軒家に住んでいる方の場合は、膝まで水につかるような洪水に見舞われた時には無理に避難所に向かおうとはせず、最悪の場合は屋根に登って救助を待つほうがよいということもあるかもしれない。鉄筋・鉄骨のアパートに住んでいる方であれば、通常は、自宅で待機していたほうが安全とも言える。その場の状況に合わせて臨機応変に災害に対処するべきであろう。