じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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洗面台の排水の穴に歯磨き粉のキャップがハマる

夕食後に歯磨きをしようとした時、手が滑って歯磨き粉チューブのキャップを洗面台の排水の穴に落としてしまった。これがまた、あつらえたかのようにすっぽりとハマってしまって、フォーク2本で挟んでつまみだそうとしてもうまく取り出すことができなかった。

 水を貯めて流すと、水が流れきった瞬間にキャップがスポッと飛び出しそうになったので、素早くつかもうとしたが、手先の動きが鈍くなってしまったため失敗。その後何度か繰り返してみたが、スポッと飛び出す現象が再び起こることはなかった。

 次に、吸盤でくっつけて取り出そうと思いついたが、吸盤そのものが見あたらない。掃除機で吸い出すことも考えたが、そのまま吸い込んでしまう恐れが大である。

 あれやこれやと30分ほど悪戦苦闘して、最後に思いついた手段とは、....?(この日記本文の最下行に答えを記す)。


7月4日(土)

【思ったこと】
_90704(土)[心理]お金と消費と広告の心理学(1)

 某所で「お金と消費と広告」について話をしたので、これを機会に私の考えをまとめておくことにしたい。

 なお、地域通貨については、2008年5月に連載をしたことがあり、また「お金」については2009年1月に、「円独歩高からお金とは何かを考える」について連載したことがある。今回のまとめでは、一部内容が重複することになる。

 さて、そもそもお金とは何かということであるが、ひとくちに「お金」といっても、国家通貨、地域通貨、トークンエコノミーなどいろいろな種類があり、これがゼッタイ的というような定義は存在しない。「お金」という概念を特徴付ける諸機能を多く含む場合に「これはお金の一種である」と受け止められる、と考えたほうが良さそうである。

 さて、一般的にはお金は、
  • 小規模なムラ社会(あるいは家族)で無償のサービスが相互に行われる(お金は不要)。
  • 集団の規模が大きくなると、集団間の物々交換が始まる。
  • 交換の媒介物として、貨幣が用いられるようになる。
という形で誕生したと考えられており、その主要な機能としては、
  • 保存機能
  • 交換機能
  • 価値評価機能
があり、そこから新たに
  1. 長期的、累積的に意味のある行動を強化できる(目標達成の具体的目安にもなる)
  2. 信用関係や長期的な約束を不要とする機能
といった機能が派生すると指摘されているようである。

 ここで1.は、行動を長期的に継続させ何かを達成する上で「貯金」が有効な好子になるとういことを示している。2.は、取引相手が信用できるかどうかをいちいち疑わなくて済むという機能である。

 しかし、私は、「お金」の機能の根本的な特徴はもっと別のところにあると考えている。それは、

●他人を自分のために働かせる手段の1つ

ということである。ここで「自分のために働かせる」ということは、次のような意味を含んでいる。
  • 相手が、その人自身のためにもなることを必要条件としている限りにおいては、それは「ボランティア」、「善意」あるいは「共同作業」であって、賃金労働にはならない。
  • 「働かせる」というのは、「好子出現の随伴性」ではなく、「好子消失阻止の随伴性」もしくは「嫌子出現阻止の随伴性」を設定することである。
 行動分析学では、お金は、「般性好子」であるとされているが、「好子出現の随伴性」のみで成り立つお金はボランティア通貨や、ある種の地域通貨であって、貨幣経済の根幹ではない。このことはまた、地域通貨がうまく機能しないことの原因にもなっているように思う。

 次回に続く。

洗面台クイズの答え:

 キャップの上の部分についていた水を拭き取り、セロハンテープの貼り付けて垂直方向に持ち上げたら、難なく取り出すことができた。

同じ状況を作って、妻に「どうやって取り出すか」とクイズを出したところ、なっなんと、指でつまんで10秒で取り出してしまった。これではクイズになりませんなあ。