じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 新緑の半田山と「緑の柱」

図書館の窓から撮影した新緑の半田山(写真上)。4月25日の写真(楽天版)に比べて、緑が濃くなってきた。

 昨年6月24日の日記で、半田山の中腹の「謎の緑の柱」という話題を取り上げたが、今年もまた、同じ場所に同じような「柱」が出現しつつある。


5月15日(金)

【思ったこと】
_80515(金)[心理]犬と飼い主は似るか?(3)人間・動物関係と人間・植物関係

 まず、昨日の日記に関して訂正を1つ。

 昨日の日記で
モデルとなった犬には、室内犬タイプから猟犬タイプまでさまざまな種類が含まれていることが分かった。飼い主のほうも、若い女性から中年男性までさまざまなタイプが含まれていたようである。となると、「お似合い度のステレオタイプ」が影響した可能性は、いちがいには否定できないように思われる。...【中略】...「若い女性は小さくて可愛らしい犬がお似合い、中年の男性には大型の猟犬がお似合い」という、人類共通?のステレオタイプ
と書いたが、畏れ多くも、中島先生のほうから、
...今回の研究の実験2では、組み替えた20ペアは
 男性飼い主の犬は他の男性飼い主の犬に、
女性飼い主の犬は他の女性飼い主の犬に、
というルールで組み替えています(方法をご覧下さい)ので、
性別による飼い犬ステロタイプの要因は統制されています。
したがって、
 若い女性は小さくて可愛らしい犬がお似合い、
 中年の男性には大型の猟犬がお似合い
という仮説では説明できません。
しかし、年齢までは完全に統制していませんから
 若い女性は小さくて可愛らしい犬がお似合い、
 中年の女性は落ち着いた犬がお似合い
といった可能性は完全に排除できません。
という御指摘をいただいた。要するに性別やジェンダーに関係しそうなステレオタイプ(ステロタイプ)の可能性はちゃんと排除されていたので、この部分を訂正させていただく。但し、中島先生ご自身も述べておられるように、年齢に関するステレオタイプは完全には排除できていないようだ。




 ところで、中島先生のブログからもリンクされているが、こうした人間と動物の関係については、ヒトと動物の関係学会という、会員数1300名を超える(但し平成11年12月31日現在)学会が設立されているという。私自身も動物好きではあるが、時間的余裕がなく、この学会には入会していない。

 いっぽう、今月末には、人間・植物関係学会2009年大会の開催が予定されており、こちらの学会のほうは、現時点で理事を仰せつかっている。人間と植物との関係は、人間と(ヒト以外の)動物の関係とある程度共通性があり、今回取り上げさせていただいた御研究のマネをして「人と植物は似るか」などという実験もできないわけではない。おそらくその場合にも、「こういう年齢の人はこういう植物を好む傾向が高いであろう」というステレオタイプが存在し、植物の種類を選ぶ側もある程度はそのステレオタイプに影響されるに違いない(但し、若い女性が盆栽を楽しんでいるというニュースを聞いたこともあるし、中高年のおじさんが可憐なポピーや女性好みのハーブを育てたからと言って変な目で見られることはない)。

 もっとも、人間とペット動物の関係が殆ど一対一であるのに対して、人間と植物が一対一の関係を結ぶのは、「一本のブナの大木と対話をする」といったように特定の状況・文脈に限られている。通常の園芸療法の枠組みでは、人は、複数種類の植物と関わり、季節の流れの中で対応を変えながら過ごすことが多い。また、植物と動物の両方に関わる人もいれば、どちらか一方だけに関わろうとする人も居る。

 ちなみに私自身の場合は、アパート暮らしが長いこともあって、イヌやネコを飼うわけにはいかず、必然的に植物との関わりのほうが遙かに多い。但し、散歩の道中では、馴染みの猫に出合うことがありこれは大きな楽しみになっている。