じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 2月22日早朝の月齢26.6の月。
 この日はよく晴れており、透明度も比較的良かったので、早朝散歩時に双眼鏡を持ち出して、ルーリン彗星の観察に挑戦してみたが、おとめ座スピカと土星の中間点付近にはそれらしき星を確認することができなかった。もう少し西より(スピカと土星を結ぶ線の地平線より)にあったため気づかなかった可能性もある。

 なお、2月23日早朝には水星食と木星食が続けて起きる。22日の早朝に双眼鏡で探したところ、明るみの中にかろうじて木星らしき星を確認することができた。この位置であれば、木星食直前の様子は観察できそう。いっぽう水星のほうはどこにあるのか全く分からなかった。

 まことに残念ながら23日の月曜日以降は、丸々一週間、曇や雨の予報となっている。ちょっと早めの菜種梅雨だろうか。


02月22日(日)

【思ったこと】
_90222(日)[心理]メンタルヘルス講習会(1)

 少し前に学内でメンタルヘルス講習会が開催された。文学部教員限定であったため、ここでは一般性のある話題に限ってメモと感想を述べることにしたい。

 まずメンタル面で問題を抱えている学生は、必ずしも授業を長期欠席しているわけではないという話があった。実際、保健管理センターの来所者の半数以上は、授業にしっかり出席しているという。このことは2つのヒントを与えてくれていると思う。まず1つは、欠席が多い学生だけに注意を配ればよいということにはならないという点。もう1つ、この数値はあくまで、センター来所者における比率にすぎないという点。本当に深刻な状態にあれば、おそらく大学のセンターに相談に来ることはできないであろう。

 次に、メンタル面で問題を抱えている学生の見極め方について興味深い話があった。授業に出席するかどうかを判断する場合でもそうだと思うが、その判断基準は、
  1. 正しいか、正しくないか
  2. 損か、得か
  3. 好きか、嫌いか(快か不快か)
という3つのタイプで構成される。正しいか、正しくないかというのは、おそらくその授業を受けることに意義があるかどうかについての論理的思考に基づく判断を意味する。損か得かというのは、その授業の単位を取ることが損か得かという判断、例えば卒業要件を満たすための必修科目であれば、意義があろうとなかろうと出席する。もう1つは、その授業が好きか嫌いかということで、これはおそらく、授業そのものの面白さ、担当教員のタイプや教え方、教室の雰囲気などに依存する。あくまで私の理解した範囲であるが、要注意の段階の学生の場合は、好きか嫌いかという判断基準が大きくなり、かつ、嫌なこと、不快なことを続けているという状態に陥っているという。




 メンタルな面で問題を抱えていても、防衛機制が働くため、なかなか言葉では表しにくい。しかし、防衛機制が働きにくい身体面ではいろいろなサインを発するようになる。その3大特徴は、
  1. 食欲
  2. 睡眠
  3. 姿勢
にあるという。このうち食欲に関しては、単に食事がうまくとれていないというばかりでなく、味覚にも影響が出てくる。うつ状態になると、何を食べても無味になってくるという。睡眠については、睡眠時間ばかりでなく、睡眠の質にも注意を向けなければならない。姿勢は、肩こりや猫背がサインとなる。

 このうち、睡眠に関しては、睡眠覚醒リズム障害をもっと理解する必要がある。我々の正常な睡眠・覚醒スケジュールは1日24時間のうち、22時頃から翌朝6時頃までに睡眠をとるようになっている。これに対して、睡眠相後退症候群、非24時間睡眠覚醒症候群、睡眠相前進症候群、不規則型睡眠覚醒パターンなどの睡眠障害があるという。そう言えば、私なども学生・院生の頃は、毎朝11時過ぎに起きて、夜中の3〜4時頃に寝るという生活をしていたが、あれも形式上は睡眠相後退症候群に分類されるようだ。もっとも当時は午前中に授業を受けることが殆どなかったので、全く問題には感じなかった。いまの学生が8時40分開始の1コマ目の授業を受ける時には、睡眠相後退症候群の学生はかなりシンドイことになるかと思う。

 夜遅くまで起きていて朝寝坊すると、どうせテレビを見たりゲームに熱中して遊んでいるんだろうと思われがちであるが、「遊んでいて眠らない」のではなくて「眠れないから遊んでいる」という見方も出てくるのだという。正常な睡眠相であれば、いくら遊びたくても、夜遅くなれば眠くてたまらなくなるというわけだ。そう言われてみれば確かに、規則的な睡眠相が取り柄の私などは、どんな面白いテレビ番組があっても、22時すぎて観ているといつの間にか寝てしまう。

 要注意なのは、「遊ぶ」代わりに夜遅くまで勉学するというタイプなのだそうだ。確かに、遊んでいて夜更かしすれば怒られるが、夜遅くまで勉強している分にはむしろ感心なことだと思われがちである。そのことによって睡眠相後退症候群が問題化しないケースがあるらしい。

 次回に続く。