じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 毎晩、夕食後に散歩に出かけることにしているので、その時間帯に雨が降るかどうかが気になるところである。1月29日夕刻は、当初は18時頃から雨が降るという予報になっていたが、けっきょく、20時過ぎになっても雨が降り出すことはなかった。写真は、1月29日19時30分現在のリアルタイムレーダーの様子。台風の目のように、岡山の周辺だけぽっかりと雨雲が消えている。さすが「晴れの国・岡山」である。

 中国地方県庁所在地のアメダス記録(1月30日06時現在)でも、岡山と徳島だけは72時間雨量がゼロのままとなっている(実際は、30日朝には道路が多少濡れていたが)。

 2004年3月5日の日記でも取り上げたが、中国地方の中で岡山県南部だけ降雪の予報が出ないということもある。



01月30日(金)

【ちょっと思ったこと】

宇宙旅行には興味が湧かない

 各種報道によれば、民間宇宙旅行がそろそろ実現可能な段階に入ってきたという。テレビのニュース番組でも伝えていたが、クラブツーリズムがすでに、2009年夏の予告を掲載している。概要は
  • 出発地 米国ニューメキシコ州ヴァージンギャラクティック社宇宙旅行基地
  • 参加料金 20万USドル
  • マザーシップ(ホワイトナイト号)にて、高度16キロ付近までスペースシップを運び、その後切り離し、ロケットエンジンを点火。音速の3倍のスピードで4〜5Gフォースを受け、高度100キロの宇宙空間へ。約25分間の宇宙滞在と4〜5分間の無重力体験。窓の外に広がる宇宙空間と地球の姿を存分にお楽しみください。
  • その後、地球に帰還。全フライトタイムは2時間の予定。
などとなっている。ネットで検索したところ、このほかJTBでも無重力体験などのプログラムが紹介されているが、詳細はよく分からない。

 宇宙旅行に関しては、今から10年以上前の1998年1月11日の日記に、
余談だが、昨年10/27の新聞に、民間人の宇宙旅行の予約が始まったという記事があった。参加費は9万8000ドル(約1180万円)で地上約100キロの上空を2時間半から3時間飛び、2分間ほどの無重量状態を楽しむという内容のものであるという。地上100キロを飛ぶと言っても、小さな窓から地球の景色を楽しむだけであるから、視覚刺激だけを再現するならどこぞのテーマパークに行っても十分体験できるはずだ。それにもかかわらず宇宙旅行を熱望する人は、何を求めるのか。1つは「自分は宇宙に行った」という観念的な満足。もう1つは、おそらく無重量と船外の景色との対提示による条件反射の形成ということになるのだろう。宇宙旅行とまで行かなくても、観光目的の海外旅行は、多かれ少なかれ、観念的な満足と条件反射の形成をめざして出かけるものかもしれないと思ってみたりする。
と書いたことがあった。さらに1998年1月21日の日記にも、
民間人を対象とした有料宇宙旅行の募集情報があった。1200万円で飛行時間は2時間半、無重力体験150秒という内容らしい。高度は海抜100キロメートルということだが、人工衛星の周回軌道に乗るわけではないので、宇宙体験というよりも「大気圏外体験+無重量体験」ということかもしれない。プールの中に宇宙船型の体験室を作り、ガラス窓の外に宇宙の映像を映し出せば同じ体験ができるかもしれない。
と書いてあった。

 1998年の頃には、すぐにも実現しそうなムードもあったが、年月が経過した割には遅遅として進まないという印象を受ける。参加費だけは当時の予価9万8000ドルが20万ドルに跳ね上がっているが、いずれ1ドル60円の時代にでもなれば、日本人に限ってはそれほど値上がりは感じないかもしれない。

 もっとも、10年前に書いたように私自身は、この種の旅行には全く興味が湧かない。カネが無いので負け惜しみと言えないこともないが、仮に2000万円の旅行券をプレゼントされたとしても、同じ2000万円なら、地球上の別の場所をいろいろと訪れてみたいと思う。

 旅行というのは基本的には、大地にしっかりと足をおろし、その場所の空気を肌で感じ、光を浴び、そこに根をおろしている草木にじかにふれ、色や形や香りを楽しんでこそ意義のあるものだと思う。風景を眺めるだけであれば、わざわざ現地に出かけなくてもよい。高精細のハイビジョン画像でも十分に楽しめる。「宇宙船」という鉄の箱の小さなガラス窓から地球を眺める程度の宇宙旅行であるなら、同じ資金で自宅をエンタープライズ号の指令室に改造し、巨大スクリーンでCG画像を楽しんだほうが遙かにリアルであろう(←じっさい、本当にそういうふうに自宅を改造をしたマニアが居るというニュースは何度か伝えられている)。

 無重力体験のほうは自宅ではなかなかできないが、私自身は、ボリビアからアルゼンチンに向かう飛行機と、チベット・ラサから離陸した飛行機の中で、それに近い体験をしたことがあった。ま、場所が場所だけにあまり気持ちのいいものではなかったなあ。それよりも、熱気球に乗って、空の上をプカリプカリと浮かんだほうが楽しめると思う。

 今回伝えられている「宇宙旅行」は、地上約100キロの上空を2時間半から3時間飛ぶというだけのものであり、地球の半径6371kmとの比較で言えば、直径比で0.78%、つまり直径1メートルの球体を地球にたとえた時に、その表面から0.78cm離れたところを這いつくばるように飛ぶ飛行物体に乗ってみるというだけで、果たして「宇宙旅行」と言えるのかどうかも疑問である。

 もちろん、将来的に、月や火星に旅行できるようになるというなら話は別だ。それらの星の上にしっかりと足をおろし、動き回ることができるからである。もっともこれも、地上の風景とどれだけ違いがあるのかは何とも言えない。月の谷ウユニ塩湖あたりでのんびり過ごしたほうが、非日常空間をじっくり味わえるのではないかという気もする。