じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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01月04日(日)

【思ったこと】
_90104(日)[一般]地デジ移行のウソホント(2)地デジの電波とノイズ/ハイビジョンは必要か/データ放送の有用性

 昨日の日記で、ブラウン管型のアナログ専用テレビを薄型テレビに買い換えた場合のメリットは画面が高精細であるという一点に尽きる、と書いた。このことについてちょっとだけ補足するが、ブラウン管型テレビ(アナログ専用テレビ)を利用し、地デジ対応のDVDデッキ(録画機)経由で地デジ放送を視た場合でも、その受信機としては最高条件の映像を楽しむことができる。ここでいう最高条件とは、画面のちらつき、ノイズ(ゴースト)が無く、レンタルDVDを再生した時と同じような画面が視られると言う意味である。よって、当面はブラウン管型テレビを使い続けたいという方でも、地デジ放送受信に切り替えたほうがちらつきの少ない画面となるので、目の保護のためにはオススメである。




 さて、私自身、半年ほど前までは、特別なパラボラアンテナをつけないと地デジを受信できないものだと思いこんでいた(そのうち、“「地デジ」に移行するとテレビが視られなくなるので「格安料金」でアンテナを付け替えましょう”、といった詐欺商法が横行することになるだろう)。しかし実際のところは、新たなアンテナは必要無い。UHF電波が正常に受信できる状況にあれば、その同軸ケーブルを地デジ対応機器につなぎかえるだけで受信が可能である。

 では、UHF電波がうまく受信できないとどうなるか。この場合は、地デジ受信の際に「受信不能」表示、あるいは、ブロック型のノイズ(長方形型にぼかしを入れたようなノイズ)が発生する。以前、山間部のホテルの客室で地デジ画面を視た時に、そのような現象を確認したことがあった。

 地デジ移行推進CMの中で、ハイビジョンや衛星放送と混同を生じさせてしまうのではないかと思われるような情報が流されたことがあったが(←長谷川の記憶のため不確か)、これらは別物である。薄型テレビにおける地デジ画面とハイビジョン画面の精細さの度合いは、見た目には殆ど区別がつかない。じっさい、妻の実家にあるフルハイビジョン画面と地デジ画面を何度か比較してみたが、私には全く区別がつかなかった。画面がどれだけ精細に見えるかということは、受信機の性能にもよるし、また放送内容がハイビジョンカメラで撮影されたものなのかどうかによっても違ってくるので一概には言えないが、とにかく、地デジ移行にあたって、衛星放送やハイビジョン用のアンテナを新設するという必要は特に無いように思う。ハイビジョンを視るかとうかは、超高精細の画面を視たいかどうかではなく、放送内容に興味があるかどうかで決めればいいだろう()。
 余談だが、私自身が正月3が日に妻の実家で観た番組の半分以上は、地デジではなく衛星放送であった。NHKのほかにも現在10通りほどの衛星放送番組があり(一部は有料)、海外の自然風景を楽しむことができた。また、1月3日の夜にはNHKハイビジョンで懐かしい「刑事コロンボ」をやっていたが、二カ国語放送に加えて字幕表示のオプションも選べるので、英語学習者にはよい教材になるのではないかと思った。もっともこれは正月休みの特例である。ふだん、自然風景や映画を楽しむほどの時間的余裕は私には無い。また私は、NHKが強制的に徴収した受信料を使って大リーグ中継を行っていることには一貫して反対しており、この方針が変えられない限りは、自宅で衛星放送を受信するつもりは今後もない。





 次にデータ放送について。NHKのデータ放送に限って言えば、地デジ放送と、衛星放送、ハイビジョン放送の各チャンネルから取得できるデータ画面の内容は異なっており、全国の詳細ニュースや株・為替の値動きをリアルタイムで知りたいという場合はハイビジョン、地域の情報を知りたい場合は地デジが適しているようである(NHKのBS1・BS2のデータ放送は私が確認した限りでは、気象情報のみの簡略版であった)。

 地デジやハイビジョンのデータ放送はそれなりの情報価値があるとは思うが、インターネット利用者から見ればあんなものはオモチャにすぎず、リアルタイムに情報を取得する手段としては甚だ不十分と言わざるをえない。ネットを使わない方、あるいはネットに接続できない旅行先などでは、それなりの有用性があるかとは思う。

 次回に続く。