じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  ブルーラグーンのパノラマ写真(つなぎ合わせ写真)。
 ウィキペディアの当該項目によれば、ブルーラグーン(Blue Lagoon)は、アイスランド南西部、首都レイキャヴィークの南西約40kmにある温泉施設で、面積は約5,000平米。露天温泉としては世界最大。但し、自然に湧出する温泉ではなく、隣接するスヴァルトセンギ地熱発電所が汲み上げた地下熱水の排水を再利用した施設。排水は70度以上あり、それを38度前後に温度調節しているという。

 写真は今年の3月31日の17時〜19時頃(日本時間では4月1日午前02時〜04時頃)に訪れた時の写真。現地で案内がないとちょっと分かりにくいが、ここの建物には屋上に展望テラスがあり、温浴施設を一望することができる。なお、温泉につかることができるエリアは、写真中央やや後ろの堰堤までのところ。写真左奥の建物内には蒸し風呂や、泥パック専用の泥もある。


10月23日(木)

【思ったこと】
_81023(木)[一般]アイスランドを勝手に応援する

 10月7日の日記でアイスランドの経済危機についてちょっと触れたが、その後も深刻な事態が続いているらしい。種々のネットニュースの報道を列挙すると、
  • 国内総生産(GDP)約2兆円の30%を金融部門が占める「金融立国」を実現したが、今回の世界的金融危機の影響で銀行群の負債総額がGDPの10倍に膨らむ。
  • 通貨クローナは外貨との交換比率が算定できないほど暴落し、外為市場で取引不能の状態が続く。
  • 2000年に金融自由化が完了すると、アイスランドの金融機関は大口顧客から巨額の資金を集めて、国内不動産市場に進出し、英国とスカンジナビアを中心に外国の金融機関を買収し始めた。
  • アイスランドの起業家は小売り、食品製造から医薬品まで幅広い業種で世界に君臨していた。金融機関もただ単に、新世代のアイスランド人起業家が抱く世界進出の野望に追随した部分が大きかった。2006年末には、大手3行の資産は合計1500億ドルと、アイスランドの国内総生産(GDP)の8倍にも達していた。
  • 低金利の円建てで住宅ローンを組んでいたため、返済額が突然2倍になる(アサヒコム(10/22)
 このほか、最近話題となった、「金融危機を吹き飛ばす10の金融ジョーク」の中には
9) What's the capital of Iceland?
About £3.50
というように、capitalを首都と資産価値にひっかけたものまで登場している(←£3.50というのは何か意味のある金額だと思うが、現時点では不明。少し前に話題になった「アイスランドが冗談半分にネットオークションにかけられた」という記事では、99ペンスからスタートとした聞いている)。




 アイスランドは、私が訪れたことのある国の中でも特に印象に残る美しい国であり、また、島国、火山、温泉、漁業、...などいろいろな点で日本と共通点があり、お互いに理解しやすい国ではないか思っている。そこで私としても何か応援できることはできないかと考えた。経済のしくみはイマイチ分からないが、とにかく、日本からたくさんの観光客が訪れるようになれば少なくとも現地の観光産業が発展し、外貨が獲得され、多少なりとも危機を克服できるのではないかと思われる。

 そこで、今後、こちらのアルバムサイトを「アイスランドを勝手に応援する」重点企画として位置づけ、毎日1〜2枚程度、アイスランドの自然風景の美しさを紹介する写真を追加していきたいと思っている。ちなみに、今年の春にアイスランドを訪れた時に私が撮影した写真は、1800枚にのぼっている。じっさいにアップするのは300枚前後になるかと思う。

 アイスランドの魅力は、何と言っても広大な大自然にある。単に広いというだけでなく、火山、大氷河、間欠泉迫力のある滝フィヨルドというように変化に富んだ大自然を楽しむことができるし、また温泉に入ってのんびり過ごしたり、気象条件と太陽活動の条件がよければオーロラを眺めることもできる。こんなに素晴らしい国なのに、日本からの観光客が少ないのはまことに残念。




 アイスランドを訪れる際の問題点の1つは所要時間があまりにも長いということにある。今年の春に訪れた時はロンドン経由であったが、行きも帰りも接続が悪く、それぞれ7時間以上、ロンドン空港のロビーの長椅子に座らされる羽目になった。日本からロンドンまでの10時間余りの飛行時間と、ロンドン〜アイスランド間の3時間、さらに搭乗手続や移動を考えると、それぞれ24時間、合計で48時間も費やすことになる。これでは気軽に訪れるというわけにはいかないし、高齢者の方にもオススメできない。

 アイスランドへは、確か2003年に、羽田や地方空港発のチャーター便が運航されていたことがあった。その後、2006年までは運航していたようであるが、需要が見込めなかったせいだろうか、2007年〜2008年はどうやら休止している模様だ。

 では、なぜ、あまり人気が出なかったのだろうか。あくまで私見だが、どうも、宣伝のポイントが的外れになってたのではないかと思う。これまでのアイスランド観光は、どちらかと言えばオーロラ見物をメインに据えていたようだが、単にオーロラを見に行くのであれば、カナダやアラスカのほうが近い。私自身以前、イエローナイフまでオーロラ見物に行ったことがあるが、あの時は、カナディアンロッキー山脈やナイアガラの滝見物をセットにして30万円前半のパッケージツアーが催行されていた。単にオーロラを売り物にするだけではカナダには太刀打ちできないように思える。

 しかも昨今のニュースによれば、最近は太陽活動が不活発で、こちらのオーロラ予報をみても、短期間の旅行で空一面にカーテンのように広がる壮大なオーロラに遭遇できるチャンスはあまり無い。それゆえ、オーロラ見物を期待していた人たちから「あまり大したことなかったよ」というクチコミが広がり、次のツアーの参加者を減らしていくという逆効果になる恐れがある。

 ま、経済危機の中ではすぐにはうまくいかないかもしれないが、私はまず、日本人にも好まれるような露天岩風呂つきの長期滞在施設を眺めの良い場所に建設し、あとはその時の天候に合わせて、オプショナルツアーで滝や火山や大氷河を見物するというのが適しているのではないかと思われる。

 あと、私の知る限りでは、今のところ日本からのパッケージツアーとしては催行されていないようだが、アイスランドには、トレッキングや登山に適した火山や氷河がいっぱいある。山好きの団塊世代を対象にいろいろな企画をすれば、アイスランドのいろいろな場所を歩いてみたいというリピーターもいっぱい増えてくるのではないかと思う。

 各旅行会社はぜひとも、冬期は温泉主体、春〜秋はトレッキングや登山を含めたツアーをどしどし企画し、その需要に応じて、羽田や関空発の直行チャーター便を運航してもらいたい。

 私にできるのは、アイスランドの大自然の魅力を写真を通じて御紹介するだけにすぎないが、この活動を通じて、アイスランドにぜひ行ってみたいと思う方が少しでも増え、アイスランド経済危機を解消する一助になれば幸いであると思っている。