じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  10月8日の17時44分頃の西空。日経平均株価は大幅に値下がりしたが、飛行機雲が描くグラフは右上がりの上昇を示している(←それとも、円高傾向を示しているのだろうか)。



10月08日(水)

【ちょっと思ったこと】

阪神が負けるから株式市場が暴落するのだ

 各種報道によれば、10月8日のニューヨーク株式市場は、アメリカやヨーロッパの6つの中央銀行が協調利下げに踏み切ったものの、金融危機を食い止める効果は限定的だという懸念が強まり、平均株価の終わり値は190ドル近く値下がりしておよそ5年ぶりに9300ドルを割り込んだ。これより前の8日の東京株式市場の日経平均株価は5営業日続落、終値は同952円58銭安の9203円32銭となった。終値で1万円を割り込んだのは2003年12月以来4年10カ月ぶりであるという。

 私個人としては、株式市場暴落の原因は単純明快である。阪神タイガースが負けるから株が下がるのである。この先、阪神がクライマックスシリーズで「奇跡的」に勝利し、日本シリーズで優勝すれば、必ず景気は好転する。でなければ、この先当分は暗い毎日が続くだろう。

【思ったこと】
_81008(水)[心理]日本心理学会第72回大会(15)超高齢者研究の現在(7)心身の健康と長寿(1)

 ワークショップの後半では、心身の健康と長寿の問題や、超高齢期におけるエイジング・パラドックスをめぐって、興味深い話題提供や指定討論が行われた。なお、「エイジング・パラドックス」と昨日までの日記で言及した「well-beingのパラドクス」はほぼ同じ意味に使われているが、ここでは、話題提供者や指定討論者ご自身の表現に従うこととする。また、話題が交錯する恐れがあるので、ここでは、発言者のお名前とはいちいち対応させていない。一般的に「○○という指摘があった」というように言及させていただく。




 話題提供の後半では、まず、

心身の健康と長寿は両立するか

について、ギリシア神話(女神エオスとティトノスの話)やガリバー旅行記の不死人間の話題が取り上げられた。いずれも、不死は可能だが、不老は困難というのがそれぞれのフィクションでの結論となっている。また、老年学では「病気がないこと」、「社会参加をしていること」、「認知機能と身体機能が保たれていること」という3条件が揃ってサクセスフルエイジングが実現するというように考えられてきた(Rowe & Kahn, 1987)。このことが百寿者においてどう当てはまるのか、あるいは当てはまらないのか、について、「東京百寿者研究」のデータに基づく話題提供が行われた。ちなみに「東京百寿者研究」は、住民台帳に基づく当該対象地域における全数調査であったが、実際の参加者は該当者1785名のうち513名にとどまっている。少々意外であったのは、1785名のうち住所判明者が1194名、参加者が513名というようにかなり少ないということ。もしかすると、各種の人口統計やそれに基づく平均寿命推定、超高齢者施策のもとになる基礎データなども、かなり不確定の数値が使われている恐れがあるかもしれない。

 さて、実際の調査によれば、上述のサクセスフルエイジングに該当する百寿者の比率はきわめて少ない。心身ともに健康な百寿者の比率は約20%であり、病気知らずの百寿者も約20%であるが、すべての条件を満たす人たちはきわめて少なくなる。そうすると、機能維持を重視する「機能的サクセスフルエイジング」ではなく、心理的な幸福感や、機能低下を前提とした心理的適応を重視する「心理的サクセスフルエイジング」の枠組みのほうが重要となってくる。そうした中で、百寿者あるいは超高齢者において、身体機能の衰えに正比例しない幸福感というのはどのように実現しているのだろうか。この謎を解明するキーワードの1つとしては、「長寿達成者の特性」がある。要するに、長寿達成者は、もともと幸福感が高い、もともと開放的、もともと知能が高い、といったことを示すデータが実際にあるという。これに加えて、「SOC理論」、「社会情動的選択性理論」、「エリクソンの第9段階」、「老年的超越」などが、エイジング・パラドックス謎解きのキーワードになるということであった。

 次回に続く。