じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  10月3日06時04分頃撮影の日の出。東の空がスッキリ晴れ、久しぶりに地平線からの日の出を眺めることができた。


10月02日(木)

【思ったこと】
_81002(水)[心理]日本心理学会第72回大会(9)超高齢者研究の現在(1)

 今回より、大会初日(9/19)の夕刻に開催された、

WS040 超高齢者研究の現在 19日 15:30-17:30

について感想を述べさせていただく。企画者、司会者、話題提供者、指定討論者は以下の通り【いずれも敬称は略させていただく】。
企画者 明治学院大学 佐藤 眞一
企画者 大阪大学 権藤 恭之
司会者 桜美林大学 長田 久雄
話題提供者 明治学院大学 佐藤 眞一
話題提供者 大阪大学 権藤 恭之
話題提供者 慶應義塾大学 山 緑
話題提供者 東京都老人総合研究所 増井 幸恵
指定討論者 同志社女子大学 日下 菜穂子 #
指定討論者 大阪学院大学 山本 浩市

 さて、ここでいう「超高齢者」は、概ね100歳以上のお年寄り(百寿者)のことを意味しているようであった。このように、高齢者を物理的な年齢(暦年齢)で区切ることについては、メリットとデメリットがあるように思う。

 まずメリットとして思いつくのは
  • 年齢は客観的な基準なので、容易にカテゴリー分けができる。誕生日が分かれば機械的に分類できる。
  • 同じ年齢の人は、共通した文化的背景を持っているに違いない。例えば2008年に100歳となる人はすべて1908年生まれであり、20世紀初期の文化や価値観を共有している可能性が高い。
  • 日本全体の年齢構成や年齢別の人口を正確に把握することで、年金や医療など種々の施策に役立てることができる。
 いっぽう、物理的年齢でカテゴライズすることのデメリットとしては、
  • 高齢者の生きがいは、暦年齢の多少ではなく、それぞれの人の健康状態、家族構成、生活環境などに依存する度合いが大きい。暦年齢で区分しても大ざっぱな実態しか把握できない可能性が高い。
  • 百寿者が増えているといっても、大多数の人は100歳になる前に死んでしまう。喩えて言うならば、「年収1億円以上の大金持ちについて研究することは、大金持ちに特化した生きがいを創造する上では大いに有用だが、貧乏人の生きがいには何ら適用できない」という、一般化可能性の問題も出てくるかもしれない。
といった点が考えられる。

 それから、これは、本ワークショップの話題提供とは直接関係無いが、実態調査の結果というのはあくまで現状の把握であって、将来に向けて何かを創造することには必ずしも結びつかない。仮に、100人の百寿者を調査して全員が将来の夢を持っていなかったとしても(←あくまで仮の話)、「百寿者は将来の夢持てない」という将来の可能性まで否定することはできない。何らかの心理学の知見を活用して新たな「夢」を創造したら、夢をいだく百寿者が新たに出現するかもしれないのである。

 次回に続く。