じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 岡山大学構内でお花見(33)白妙菊

 白妙菊(シロタエギク)は、銀白色の葉の色が美しいので、花壇の縁取りによく使われるが、黄色い花もけっこう美しい。多年草ではあるが、植えっぱなしにしておくと株が大きくなりすぎ、しかも木質化してきて見栄えが悪くなるという難点がある。



6月15日(日)

【ちょっと思ったこと】

食堂レジ作業の難しさ

 今年の4月から、岡大生協の食堂が、通常期の土曜日・日祝日 20時まで延長となった。日曜日にたまたま利用する機会があったが、けっこう賑わっていた。最近では、土曜や日曜でも大学構内には人が多い。放送大学、公開講座、何かの資格試験、学会や研究会の集まりなど。土日に営業しても採算がとれるという見通しが立ったのだろう。

 もっとも、日曜日の食堂のスタッフは、平日には全く見かけない顔ぶればかりだった。大部分が学生アルバイトと見受けられる。アルバイトにも熟達者と新顔が居るようで、この日に冷やしうどんを作ってくれた男子学生(たぶん)は手慣れた様子であった。

 いっぽう、レジのほうはこの日が初めてのアルバイトなのだろうか、もたもたしていて、時々作業を中断して、他の人に手順を教えてもらっていた。私の時にも、料理の名前が分からず「これ、ぶっかけうどんでしょうか?」などと尋ねたり、さらには、クレジットカード決済の手順を間違えて利用還元ポイントをつける操作を怠るなどのミスが目立った。あまりにもモタモタしていたので、ポイントはつけなくていいです、と私の方から申し出た。

 このことで思ったのだが、食堂レジというのは、新顔アルバイトにとってはけっこう大変で複雑な作業であるようだ。一般のスーパーと異なり、お皿にはバーコードがついていない。その日にどういうメニューが提供されているのかを頭に入れておかないと、品名ボタンを押すことさえできないのである。また、ここの生協の場合、現金払い、プリペイド決済、クレジット決済の3通りの支払い方法があり、さらには、利用額に応じてポイントを付与する作業がある。平日には何気なく利用しているレジであるが、食堂業務に精通している人でないと務まりそうもない。

 元の話題に戻るが、生協食堂が土日祝日に長時間営業するようになったのはまことに便利であるいっぽう、パートやアルバイトばかりに業務を委ねていると、地震、火災、事件などの緊急事態に適切に対応できるかどうか、心配なところもある。

【思ったこと】
_80615(日)[心理]人間・植物関係学会2008年大会(9)賑やかな農作業と無言農作業

 大会2日目・午前中の発表の中で、他者とのコミュニケーションが自由にできる条件と、無言状態で作業する条件で、農作業中の心身に及ぼす影響を比較した研究が報告された。二人一組で、園芸作物の管理・収穫・調整などの作業をしてもらうさいに、コミュニケーションが自由にできる条件と無言状態を保つ条件を設定し、作業後の心理状態(リラックス因子や快感情因子)、作業状態の主観評価、生理的変化(心拍や唾液成分濃度)などを比較するというものであった。発表内容を拝聴した時の大ざっぱな理解としては、生理的な変化には違いはなく、また、心理状態に関しては一部の作業で「自由」条件のほうが良好、作業状態に関しては、一部で、「無言」条件のほうが作業に集中できるという結果が得られているように見受けられた。

 こうした傾向は、園芸活動以外の一般作業からも類推できそうだ。一般的に、精密さを要求されるような作業では、集中を妨げるようなコミュニケーションはマイナスとなる。そのいっぽう、比較的単純な作業を反復するような場合は、退屈さをしのぐためにも適度のコミュニケションが有用である。フロアからも質問が出ていたように、こうした一般的な作業能率に及ぼす影響と、園芸作業に特異的な影響をどう区別するのかが今後の課題ではないかと思う。

 なお、私自身も発言させていただいたことであるが、ひとくちに園芸関連活動と言っても、ワイワイがやがや、賑やかにお喋りしながら共同で園芸作業に取り組む場合と、一人静かに植物と向き合う園芸作業では、それぞれ異質な効果が生じるはずである。あくまでアナロジカルな表現になるが、前者はドーパミン型のアクティブな楽しみ、後者はセロトニン型の静かな「癒し」である。私個人としては、後者の効果に期待しているところであるが、前者のような、「園芸」を手段として集団で楽しむというタイプの園芸療法が有用であることも否定しない。


 次回に続く。