じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡山大学構内のお花見(27)マンテマ

 非常に小さい花だが、接写すると美しい。こちらのサイトによれば、マンテマは、弘文年間(1844〜1847)に渡来した植物であり、元々は観賞用。名前は、渡来したときの名称:マンテマンが省略されたものとのこと。写真右はピンク色に近く、母種のシロバナマンテマかもしれない。


5月27日(火)

【思ったこと】
_80527(火)[心理]いまどきの地域通貨(5)エコロジカルな地域通貨

 5月22日の日記に述べたように、地域通貨には環境保護(循環型消費、温室効果ガス削減など)を目的とするものがある。この日記でも何度か取り上げた「エコマネー」という名前も、もとは、
「エコノミー(経済)」と「エコロジー(環境)」「コミュニティー(共同体)」が一体となった「エコミュニティー」で流通するお金「エコミュニティーマネー」を略した造語
であるとされており、「エコロジー」がその中に含まれていた。また、2001年に拝聴した第10回エコマネートークにおいても、

●環境とコミュニティ〜あたらしいコミュニティと環境のあり方を考える サスティナブルローカライゼーション

という講演が行われており、「サスティナビリティ(サステイナビリティ)」と地域通貨との関係が話題とされていた。




 もっとも、その後に行われたサステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)公開シンポジウム(2006年のシンポや、(2007年のシンポの参加記録参照)では、地域通貨の活用という話題は出なかった。けっきょくのところ、環境問題は、市場メカニズムか、規制的手段かという二者択一、もしくは両者併用型のシステムで解決をはかっていくほかは無いように思われる。

 今年の1月に、NHKで紹介されていたが、ロンドンで導入されているという渋滞税などは「規制」という手段で達成を図ろうとするものである。そのいっぽう、環境税には反対。ライフスタイルの変革をという考え方もある。しかしいずれの場合も、地域通貨には言及されなかった。

 そんななか、地域通貨を利用して環境問題に取り組もうとしている活動としては、EXPOエコマネーが注目されるところであるが、活動の規模や成果についてはこちらに公開されている資料以外には、よく分からないところがある。

 地域通貨を環境問題に活用するということは、一般の通貨(法定通貨)とは異なる付加価値や交換機能を地域通貨に付与することを意味する。どういう付与に意味があるのか、それが果たして有効に機能するのかということが、カギとなるであろう。もし、地域通貨として特化させることに特段の意義が認められないのであれば、法定通貨の流通の範囲で、環境保護を目的とした新税、エコロジカルな商品購入にあたっての税金優遇や優先措置、ライフスタイル変革といった手段をとるだけでよいということになる。


 次回に続く。