じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 西の空に沈む三日月。この日の月齢は21時時点で2.8。月を眺めたのは3月5日以来。



3月10日(月)

【ちょっと思ったこと】

天満屋女子陸上競技部

 各種報道によれば、日本陸上競技連盟の理事会は10日、北京オリンピックのマラソンの日本代表を決定、このうち女子は、土佐礼子選手、野口みずき選手、それに9日の名古屋国際女子マラソンで優勝した中村友梨香選手の3人となった。

 このうちの中村選手は、地元岡山に本店がある天満屋女子陸上部のメンバーとして知られている。中村選手の紹介はこちら。名古屋のマラソンが行われる前からちゃんと「今シーズンの目標 オリンピック出場」と書かれてあったところがスゴイ。ちなみにアテネ五輪7位の坂本直子選手や、今回の代表候補に御名前の挙がった森本友選手もその一員である。

 選手の1日という記事によれば、陸上競技部メンバーたちは、大会前や合宿中以外は、火曜日・日曜日を除いて出勤しているとのことだ。但し、仕事内容は、「データ入力や資料整理、電話応対など。」ということなので、売り場で直接お目にかかれるわけではなさそう。

 3月11日朝の時点では、オリンピック出場に関する新たなページ更新は確認できなかった。

【思ったこと】
_80310(月)[心理]「しなければならないことをする」と「したいことをする」(6)

 昨日の日記では、 (1)行動しなかった場合に「平穏な状態」が保てるかどうかで区別する。 について、「働く→給料を貰う」という事例を挙げてみた。最後に指摘したように、この場合、最低限の「平穏な生活」なるものが、生活水準の向上や周囲の人々との相対評価によって変わるものかどうかという議論は残る。しかし、そうは言っても、平穏な状態にあるかどうかは、その人の収入や衣食住環境から、かなりの程度で客観的に評価することはできるであろう。

 では、次の事例はどうだろうか。

●金銭的にも時間的にもゆとりのある中年男性が、ほぼ毎週、近くの山に登る。

 もし当人が「山に登らないと体脂肪やコレステロールが増加して、生活習慣病になってしまう」と言明し、それを阻止するために山登りに励んでいたとしたら、その行動は、健康状態という好子が消失することを阻止する随伴性、もしくは、生活習慣病になった時の苦しみという嫌子の出現を阻止する随伴性によって強化されていることになる。

 こういう時、区別の手がかりとして利用できそうなのは、どのような確立操作が有効かということである。もし、当人に対して、生活習慣病の恐ろしさを描いたビデオや本などの情報を提供し、このことによって山登り行動がさらに増えるのであれば、嫌子出現を阻止する随伴性が働いていたという証拠になる。

 いっぽう、種々の検査の結果、もはや生活習慣病の恐れ無しと診断されてもなおかつ山登りを続けるとしたら、その行動は、当人が気づいていないような(言語報告できないような)何らかの別の好子出現によって強化されていると判断することができるだろう。

 行動の起こり方の違いを種々の状況下で観察することで、何が好子となっているのかをさらに正確に把握できる可能性がある。例えば、
  • 天気の良い日に限って山登りをしているようであれば、頂上からの眺めが好子になっている可能性がある。
  • 季節によって頻度が異なるのであれば、登山道周辺の木々の緑や草花が好子になっている可能性がある
  • 雨の日も風の日も同じように登山し、かつ本人が通算の登山回数を記録し誇示しているようであれば、山自体の景色ではなく、登山回数の増加や、そのことについての仲間からの賞賛が好子になっている可能性がある
といった具合である。

 次回に続く。