じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 北の空を東方向に移動する国際宇宙ステーション(ISS)+スペースシャトル・アトランティス号。2月15日18時38分頃撮影。国際宇宙ステーション(ISS)自体は一年中見られるが、スペースシャトルと結合している状態を見られる期間は限られている。また、当然のことながら、太陽の光が反射するのは、夜明け前か夕刻に限られる。

 こちらの情報によれば、今回のスペースシャトル・アトランティス号のミッションは、
  • 2008年2月8日午前4時45分(日本時間) 打ち上げ
  • 2008年2月10日午前2時17分(日本時間)結合
  • 2008年2月18日午後6時26分(日本時間)分離予定
  • 2008年2月20日午後11時06分(日本時間)帰還予定
となっている。こちらの予報によれば、2月15日から2月18日の夕刻が観望の好機。特に2月16日の18時59分〜19時01分頃は岡山の真上を北西→南東方向に通過すると予報されており、沖縄地方を除く日本全土で観望可能。


2月15日(金)

【思ったこと】
_80215(金)[教育]大学教育改革プログラム合同フォーラム(7)特色GP学士課程(5)「学士力はどうやって測れるのか」(2)

 昨日に続き、「学士力はどうやって測れるのか」について、私なりの考えを述べたい。昨日も述べたように、「学士力」をどう測るかは、それを
  1. 構成概念として扱うのか?
  2. 総合指標を策定しようとするのか?
  3. 具体的なスキルの列挙あるいはモザイクにとどめるのか
  4. もっと漠然とした「共通の話題」にとどめるのか
によって、議論のしかたはまるっきり変わってくる。

 このうち1.については、渡邊芳之氏脇田貴文氏の論考、その他、ネット上に各種の解説があるので、ここではこれ以上深くは触れない。




 2.の「総合指標」というのは、使用目的に照らして、総体として(総合的に)表わしている指標のことである。主成分分析法により多数の指標の持つ情報を要約する場合あるが、使用目的が変われば、各指標の重み付けや算出式は変わってくる。例えば、入学試験の総得点は、受験生の学力を測るための総合指標の1つと言えるが、それぞれの科目の配点は、理系か文系かといった志望先の特性や、一芸に秀でた学生を採るか、どの科目もまんべんなく学習できている学生を採るかといった、ニーズによって変わってくる。このほか、最近多くの大学で導入されるるあるGPAも1つの総合指標であるとは言える。

 「学士力」なる総合指標を算出することは、個々の学生にとっても努力目標として有用であろう。しかしそれにも増して有用なのは、それぞれの大学が教育効果を量的に検証しようする場合においてである。入学時点と卒業時点の「学士力」総合指標を算出すれば、その差分が当該大学の教育成果ということになる。さらには、卒業時点の「学士力」指標値が、グローバルな水準を満たしているかどうかも保証できる。

 もっとも、現時点で、そんなに便利な指標が考案できるかどうかは心もとない。また、そういう指標の策定にあたっては、必ず、採用漏れとなる指標があるし、そもそも量的に比較できないような希有な能力や独創性のようなものもある。指標値向上だけを目指してしまうと、そこから漏れた部分への配慮がおろそかになる恐れもある。

 次回に続く。